one structural engineer
SCENE_3 中央合同庁舎第7号館
4. 完成を前に
鉄骨建方中の7号館
逆打ち工法を採用し、地下の掘削と地上の建方が同時進行で進みます。
本建物は2005年1月に着工し、2006年11月に上棟、2007年9月に一部の外構をのぞく一期工事が完工する予定となっています。工事中は設計者としてだけではなく、施工部門を支援する立場としても工事に関係し、大型プロジェクトを設計・施工の期間にわたって経験する貴重な機会に恵まれました。そこには通常のプロジェクトからは想像がつかないほど多くの人々が、様々な立場で関連し、構造設計者というのはそのほんの一部にしかすぎないこと、そして、先にふれた「産みの苦しみ」という言葉は、特段苦労している一部の担当者だけのものではなく、プロジェクトに携わる関係者全員が何らかの形で感じている思いであることに気づきました。逆打ち工法を採用し、地下の掘削と地上の建方が同時進行で進みます。
現在では、モノ作りというと手間暇ばかりかかって割りに合わないという風潮が目に付きますが、手間暇かかるからこそ、それを達成しようとする関係者のパワーの集積とか、それが出来た時の感動というのは本当に筆舌に尽くし難いものがあると私は思います。