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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

気持ちのいい場所をつくりたい

高橋 秀秋 の場合

SCENE_3 基本設計〜実施設計〜工事監理
1. 基本設計〜実施設計

設計を進めるにあたり、初期段階から構造、設備との連携をしっかり取ることは必須である。デザイン優先で勝手に形を作ってから無理やり納めてもらうのでは最終的に良い建築にはならない。今回の場合、例えば外観デザインの特徴である切妻破風の連なりは、あえてラーメン構造とせずに自立列柱の上に梁の無い大屋根を乗せる方式とすることで、湯屋の内部空間デザインと両立させることができた。天井材を省いた杉板型枠打放しの屋根スラブは、そのまま湯屋を大きくそして優しく包み込み、頂部ルーバーからは象徴的に光がこぼれ落ちてくる。屋根そのものの形が換気塔としての機能を果たす為、空調・換気設備を無くすこともでき、更にファサードの自然換気口から立ち上る湯煙が外部へとアピールするシンボリックな演出装置となった。このように建築、構造、設備の想いを重ね合わせてひとつの単純な形に結実させることができるのも、各分野間でのコラボレーションがあってこそだ。

実施設計図実施設計図