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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

一地球人(いちちきゅうじん)としての建築設備エンジニア

SCENE_3 新技術の開発
3. 新商品の普及を目指して

さて、前節で紹介したように理想的な窓システムと言えるT-Facade Airですが、折角優れた商品を開発しても、実際に使われなければ意味がありません。そう、開発の次に待っていたのは、積極的に提案し、技術を広める普及活動でした。
ここで、普及活動といっても、ただ闇雲に宣伝するわけにはいきません。折角智恵を絞って開発したシステムを、不用意に他人に見せたことでアイデアを盗まれてはつまらないですし、なにより大成建設自身が開発したシステムですから、自社のプロジェクトに貢献できなければ意味がありません。そこで、まず社内の建築デザイナーと共に、積極的にコンペの提案に盛込むようにし、リニューアル提案にも取り入れていきました。 T-Facade Airが当社の提案を少しでも魅力的なものにしてくれれば、これほど嬉しいことはありません。
そして、ついに実施第1号プロジェクトが決まりました!総合食品事業大手、味の素(株)さんの食品研究開発新棟です(パース参照)。その後、味の素プロジェクトは急ピッチで進展し、お客様にもT-Facade Airのシステムの説明をさせて頂き、2005年6月、無事着工。やっと、一連の開発活動が終わった・・・、と思ったら大間違いでした。開発した次には、実際の建物に設置されたT-Facade Airが、設計通りの性能を発揮するか!?確認しなければなりません。
さらにT-Facade Airは、2005初春に応募した、環境省の『平成17年度 地球温暖化対策技術開発事業』に、採択されました。これはT-Facade Airが国から温暖化防止に役立つ技術として認められたということで、大変名誉なことなのですが、それだけに責任重大です。この事業の中で、先程述べた性能の確認とより良い制御ロジックの開発を目指し、これからも日々開発活動が続いていくのです。

味の素 食品研究開発新棟
T-Facade Air (コンパクトダブルスクリーン) 適用第1号プロジェクト『味の素 食品研究開発新棟』
中央の2棟正面、全体にT-Facade Air (コンパクトダブルスクリーン)が適用される。2006年竣工予定