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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

一地球人(いちちきゅうじん)としての建築設備エンジニア

SCENE_3 新技術の開発
2. T-Facade Air (コンパクトダブルスクリーン)の開発

前述したように、優れた技術でありながら採用の進まないダブルスキンを、普及型の新技術として開発する為、社内から5名(その後6名)のメンバーが選抜され、チームが編成されました。光栄なことにその中に私の名前がありました。私が選ばれたのは、大学時代に窓周りの温熱環境評価等の研究をしていた為ですが、なにより学生時代の研究を実践する絶好のチャンスだったので、精一杯取り組む決心をしました。
まず、従来のダブルスキンが抱える、1.高いコスト、2.分厚くスペースを消費する、という2つの問題点の解決を目指して、開発がスタートしました。ところが、実際に普及させる商品を開発するということは、当初想像していたより遥かに大変なことでした。デザイン・性能はもとより、コスト、耐久性、安全性、現場工法、さらには特許問題や制御システムの開発など、検討事項はいくらでも湧き出してきて、大忙しです。何度か、挫折しそうになりましたが、それでもチーム全員の努力と、多くの方から協力を頂いたことで徐々にカタチになり、ついにT-Facade Air [ティー・ファサード エアー] (コンパクトダブルスクリーン)が誕生したのです!出来上がった製品は、従来と同等の性能なのに、超薄型(厚さ1/3)、コストは25%も安く、短工期で設置可能と、正に理想のカタチを実現出来ました。大変な開発だっただけに、完成した喜びは言葉に表現できない程でした。

T-Facade Air
T-Facade Air (コンパクトダブルスクリーン)の特徴。プレス発表用パンフレットより