HOME > STUDENT SQUARE > YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS > 藤村 淳一の場合

YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

一地球人(いちちきゅうじん)としての建築設備エンジニア

藤村 淳一 の場合

SCENE_2 理想のカタチを求めて
2. 初めてのアイデアコンペ

他分野との初めてのコラボレーション、審査員をうならせるプレゼボード造り、アイデアコンペへの挑戦は全てが新鮮で刺激的なことばかりでした。
下に示したイメージは、私が就職1年目の時に初めて建築分野の友人とコラボレートして製作し、応募した作品です。課題は『空き地のデバイス』というタイトルで、都市に乱開発等が原因で生じた空白部分に、周囲を活性化できる何らかのデバイスを挿入せよ、という趣旨だったと思います。
この課題のポイントは、空き地=何と捉えるか?という1点につきました。あれこれ悩んだ末、六本木の街並みの様に歯抜けで整っていないスカイラインを、綺麗な一本の線で通し、その下に生まれたボリューム=空き地と定義する、という方針になりました。
その後、私は設備専門の立場から、環境配慮の技術として、太陽光発電や風力発電、自然換気といった要素を、スカイラインを整える為のデバイスに内蔵するアイデアを提案し、それが下のイメージの様なカタチになりました。
応募して1ヶ月くらい経った頃でしょうか?仲間から、『優秀賞当選!』という連絡をもらい、本当に嬉しかったのと同時に、信じられない、と感じたことを未だに覚えています。何故なら、心のどこかで、こんな現実性の無い=理想のカタチだけでは、当選できないと思っていたからです。でもそれは間違いでした。大切なのは、理想のカタチを追い求める熱意であり、その熱意がアイデアを生み出す、ということだったのです。同時に、自分と違う考え方の仲間と共同で何かを造る、ということに大きな可能性があるように感じました。

第14回 建築環境デザインコンペティション
東京ガス(株)主催のアイデアコンペ『第14回 建築環境デザインコンペティション』で優秀賞を獲得!