Advanced structural design
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- 高性能免震技術の提案
- 1. 免震構造
- 2.自動車の技術を取り組む
- 3. セミアクティブ免震システムの適用
SCENE_3 高性能免震技術の提案
2. 自動車の技術を取り組む
免震に限らず通常の建物は振動周期などの特性を変えることができません。一方、地震や風など建物に作用する外力(周期や大きさなど)を事前に特定することは難しく、例えば地震は断層の大きさ・震源と建設地の距離・建設地の地盤状況など様々な要因によってその特性が異なります。したがって、構造設計者は建物の規模や性状に応じて様々な外力を包含するように、建物の安全性を確認しています。
では、もし、実際に作用する外力の性状に合わせて建物の特性を調整することが出来れば、より性能の良い免震建物となるのではないか。そこで、取り入れられたのが「セミアクティブ免震システム」※です。「セミアクティブ」技術は、既に自動車や新幹線などのショックアブゾーバー(振動による揺れを吸収するシステム)に導入されている制振技術であり、免震構造のエネルギー吸収機構であるオイルダンパー部にこの技術を適用しました。
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- セミアクティブ免震
セミアクティブ免震は、センサーからの応答値に基づいてオイルダンパーの特性を制御し(切替えて)、建物の揺れをより小さくするシステムです。
従来の免震構造
セミアクティブ免震システム