HOME > STUDENT SQUARE > YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS > 藤山 淳司の場合

YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

Advanced structural design

SCENE_1 新しいタワーの提案
2. CFTタワーの提案

これまでの放送用タワーはいわゆる「鉄塔」のイメージが強く、良い意味でも悪い意味でも高度成長時代の効率性や機能性重視の象徴として我々の目に映りました。デジタル放送が持つ「新しい」イメージを表現し、周辺環境への影響を抑えるシンプルな形状を可能とし、かつ安全性に優れた構造形式は何か。以上のような課題に対し、第4の構造と呼ばれるCFT柱を主体構造とすることによって、今までにない新しいタワーを提案できるのでないかと考えました。そこで、タワーの高さや建設地点の施工条件などを想定し安全性、経済性、施工性などの項目について比較検証を行い、CFT構造の採用による優位性を確認しました。これらの検証は設計部門だけでなく施工部門や開発部門、技術研究所、営業部門が協力し合って出来たことでした。
全国的なデジタル化の動きが高まる中、我々はこの新しい架構システムを「CFTタワー」と名づけ全国の放送各社に向けて提案をスタートしました。

各種CFTタワー
各種CFTタワー
CFT構造
CFT構造とは(Concrete Filled steel Tube)
鋼管内部にコンクリートを充填した構造をCFT構造といい、中空鋼管の局部座屈という弱点を内部に充填したコンクリートで抑え、一方、コンクリート特有のひびわれを鋼管が拘束するという特徴をもったハイブリッド構造の柱です。鉄筋コンクリート造、鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造についで第4の構造と呼ばれています。