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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

Space Structure

SCENE_4 実務設計と研究

綾瀬訓練センター 架構図
綾瀬訓練センター 架構図 雪荷重全載時の部材断面積の最適分布
雪荷重全載時の部材断面積の最適分布 雪荷重半載時の部材断面積の最適分布
雪荷重半載時の部材断面積の最適分布
いくつか大空間建築物の実務設計を行い、様々な架構形式の検討を行うたびに何回も同じ解析をしていることに気づきました。これは考えられるいくつかの架構形式を数値的に比較しているだけで、結局は感覚的な設計をしていることに近いのではないか?そんな疑問が湧き出てきました。それならば、大学時代の研究が活かせないか!研究と実務設計との間にギャップがあるとはいえ、架構計画の補助手段には充分なり得るはずだ!そんな思いから、数年前から大学と共同研究を始め、最適化を取り入れた設計手法の実用化を図っています。これまで、“大空間架構の形状及び部材配置の最適化(どれくらいの曲率を持つ形状が有効か、部材をどこに配置するのが合理的か)”、“ケーブル張力導入手順の最適化(何本もあるケーブルにどういう手順で張力を導入するのが有効か)”、“屋根架構の制震ブレース配置計画の最適化(地震時にエネルギーを吸収する制震ブレースをどこに設置すれば効果的か)”などを開発しています。これまでの知識や経験から新しい技術、新しい設計法を開発するのも、構造設計者の大きな役割だと思います。


おすすめの本

建築システム論
加藤直樹、大崎純他 造形ライブラリー


少々難しい本ですが、最適設計にはどのようなものがあり、建築でどのように使われているのかを知るには良い本です。数式は私も・・・です。