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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

Space Structure

水谷 太朗 の場合

SCENE_1 構造デザインを目指して
2. 大学時代

基本解析モデル
設計上可能な限り部材を配置した基本解析モデル 解析結果例1
解析結果例1
雪荷重に対して必要な部材配置と断面積分布
解析結果例2
解析結果例2
地震荷重に対して必要な部材配置と断面積分布
まさに建築学科だといえる授業の中の一つに製図演習というものがあります。製図演習とは何時間もかけて、平面図や立面図を描くことで、建築に対する理解力を修得する授業です。この授業では、あらためて建築デザインの美しさを認識させられました。一方、建築デザインとは非常に感覚的なものだとも感じました。(そう思ってしまったのですね。)デザインを決める時に、感覚的なものでなく他に確定的なものは無いのか?そうだ!自然界における最適形態の成り立ちがわかれば、何かその糸口が掴めるかもしれない…。
その後、大学4年生になって構造力学の研究室に入り、“設計力学”と称する研究を行いました。設計力学とは、建物に作用する外力(地震、風) に対して要求される性能(変形量、応力)を最初に設定し、そこから建物形状、部材配置、部材断面といったものを逆に求めていく最適化を利用した設計手法です。まさに私にはうってつけの研究内容でした。私は“大空間建築の屋根架構の部材配置(トポロジー)最適化”をテーマとしました。大空間建築の建築デザインは構造架構のデザインに起因するところが大きいと考えたからです。やがて、構造設計とは部材断面を決めるだけではなく、建物の力の流れを設計すること、即ち建物にとっての最適形態(建築デザインにもつながる)を設計することだと確信しました。
入社して、設計本部の大空間建築の構造設計を得意とするグループに配属されました。宇宙ステーション設計の夢も相まって、構造設計、言い換えれば構造を主体とする構造デザインを目指し、現在もなお奮闘中です。


おすすめの本

建築のかたち百科 多角形から超曲面まで
宮崎興二 彰国社


様々な幾何学(多次元曲面まである!)と建築作品の形態とを比較して、わかりやすく解説してあります。大学時代の図学の先生でした。