Daikyo Seiko
SCENE_2 新しい生産施設を創る
2. ファサードの検討
ファサード検討スケッチ
息つく暇も無く、次はファサードの検討だ。この段階では先輩も入って議論はさらに白熱していた。新しい生産施設を創るために各エリアで必要とされる光、風、日射、音、視線等のエレメントをセグメントし、材料の選択から始めた。工場棟では通常屋根に使われるガルバリウム鋼板の折版を外壁材として利用する事を考えた。このことにより、強度、耐久性、メンテナンス性が確保されるのと同時に、折版特有の凹凸が表面積を多くし、今回のような内部発熱の大きい建物の場合には、ペリメータゾーンの熱負荷も軽減できるということだった。また、前面道路に面して配置された開発センターについては、建物全体の顔となるため、念入りにスタディーした。開口部を工夫した案が多く出たが、思い切って前面カーテンウォールとし自動倉庫を介して左右に隣接する開口を抑えた工場と対照的に透ける建物を並べる案を提案した。更には、日射をコントロールするルーバーやメンテナンスデッキを設けて最終的にはこの案で進めることになった。この頃から、ガラスの透明感に非常に興味を持ち始め色々な部位で使うことを考え始めていた。
この時聴いていた曲
You'll See
Madonna
この曲はマドンナの曲の中でもデビットフォスターがプロデュースしているのでとても音づくりが繊細な感じがします。
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