Daikyo Seiko
-
- コンペに勝ってからの再スタート
- 1. キックオフミーティング
- 2. 新しい組織での再スタート
- 3. 敷地調査
- 4. チーム内のコンペ
- 横溝 成人
- 平成元年入社。本社設計本部に配属され、現在、設計グループ所属のプロジェクト・アーキテクト。
これまでファイザー製薬名古屋工場、北京三洋電機イオン電池工場をはじめ、近年は急増する上海地区でのプロジェクトを担当する。洋楽と映画を愛する楽天家。過去はそのときに聞いていた曲で思い出せるらしい。各シーンで曲名紹介あり。
SCENE_1 コンペに勝ってからの再スタート
1. キックオフミーティング
エントランス夜景
1999年1月にコンペの話があり、早速、キックオフミーティングが開かれた。計画地は栃木県佐野市。クライアントは「大協精工」という医療品容器のゴム栓やシリンジ(注射器の容器部)の先端技術を有し、佐野市内に既に4つの工場(生産施設)を持っているトップメーカー。今回はそのメーカーの5番目にあたる工場および開発センター作るというコンペだった。クライアントの要求事項は2つあり、1つは工場の中のクリーンルームに「EU-GMP」というヨーロッパ製造施設に対する厳しい規格を満たした高品質なものにするということ、もう1つは「見せる工場」にするということだった。一般的に工場というとあまり良いイメージはない。そう、「工業地帯に煙を出しながら立ち並んでいる」そんなイメージだ。「見せる工場」というのはそんなイメージから脱却した新しい工場のあり方を想像させる。計画案をスタディー模型で検討しながら、立面のスケッチをするという徹夜作業が続いた。社内の各部署と調整作業を重ね案を絞っていった。せっかくの誕生日も誰からも祝ってもらうこともなく過ぎていった。
そしてついに、建物全体を一つの背骨のようなコリドーで繋ぐ案で、コンペに望んだ。
3月末に当社にコンペの当選の連絡が入った。
嬉しかった。
この時聴いていた曲
Shape Of My Heart
The sting
映画「LEON」に使われていた曲ですが、夜聴くとなぜか落ち着きます。