当社共同設計・当社施工作品の「大宮区役所・大宮図書館」が第18回公共建築賞・特別賞を受賞しました。
一般社団法人公共建築協会が主催する公共建築賞は、優れた公共建築を表彰することにより、公共建築の総合的水準の向上に寄与することを目的とし、一年おきに開催しているものです。
対象となる建築物は、国の機関、地方公共団体又は政府関係若しくはこれに準ずる機関が施行した建築物及びその他公共性の高い建築物で、竣工後、3年以上を経過したものとし、次にあげる視点により評価を行っています。
1.建築として企画・設計・施工が優れていること。
2.地域社会への貢献が著しく、文化性が高いこと。
3.施設管理、保全が良好に行われていること。
公共建築賞・特別賞は、特に優れた特徴をもつ建築物2点内外を、国土交通省大臣官房官庁営繕部長表彰として選出したものです。
一般社団法人公共建築協会:https://www.pbaweb.jp/
大宮区役所・大宮図書館
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人の出会いを紡ぐ、織枠としての新庁舎
新庁舎は、JR大宮駅周辺の商業化されたにぎわいから少し距離を置いた、氷川参道沿いの凛とした空気の流れを感じる、静寂な佇まいの地域に立地しています。今回、大宮区役所は既存庁舎の耐震不足に伴い、同様の問題を抱えていた大宮図書館を併設するPFI事業で建て替えすることになりました。
製糸業で近代化を支えたこの地の歴史より着想した「紡ぐ」というコンセプトに基づき、古くより織機として使われた「織枠」をセンターコアに見立てた構造計画に寄りシンプルなホワイトキューブのボリュームを提案しました。内部は効率よく区役所と図書館の用途を配置し、それらを大きな吹抜け会談でらせん状に融合させることで「人を紡ぐ」豊かなオープンスペースを創出しています。
外皮は絹織物のように柔らかく建物を包み、採光、眺望、視線をコントロールしています。氷川参道沿いのオープンテラスは、憩いの場として内部と外部をつなぐ装置となり、心地よく「まちを紡ぐ」建築の佇まいが実現しました。
子供からお年寄りまで、多くの人が一日を通じて訪れ、自分の場所を見つけ、自分の時間を思い思いに過ごすことができます。市民に開かれたこの建築は、これからもゆっくりと「時を紡ぐ」場所として成長していきます。
建物概要
- 建築主
- 大宮クロスポイント株式会社
- 所在地
- 埼玉県さいたま市大宮区吉敷町1-124-1
- 用途
- 庁舎、図書館、物販店舗、飲食店舗、
自動車車庫、自転車駐車場 - 構造
- 鉄骨造(一部コンクリート充填鋼管造、
地下1階柱頭免震) - 規模
- 地下1階、地上6階、塔屋1階
- 敷地面積
- 7,548.53m2
- 建築面積
- 4,157.18m2
- 延床面積
- 23,541.76m2
- 工期
- 2017年7月~2019年3月
- 設計
- 久米設計・シーラカンス&H・大成建設設計共同企業体
- 施工
- 大成建設株式会社関東支店