愛着あるモノ
SCENE_1 新宿 1.6m2のプレート
苦労して生み出したデザインをこのように身近において接するのはこの上ない贅沢だと思う。デザインはつくって終わりでなく、その後の過程もふくめて楽しむものだと最近感じている。素材というのは常に現象的な変化をみせるし、経年変化もする。それを発見しながらデザインに活かせるのは建築設計の魅力のひとつだと思う。
ここ一年、過去につくった作品に訪れる機会が結構多い。
「今の自分だったらこうしたな。」
「秋の夕方にはこんな光が入るんだ!」
「案外街に馴染んできてない?」
などと、感慨深く、独り言が多くなる。
そんななか、ひとつあることに気がつく。 これまで自分が構想したきたものに界面:プレートという要素が好んで使われていることだ。
それ以来、自席の少し冷たい天板に夜な夜な頬よせながら これまで実現した愛着ある大小様々なプレートを振り返ったりしている。