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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

cubic M

SCENE_1 ことの始まり
4. 新たな与件で仕切り直し、制約の中からアイデアが

2000年4月。古道さん・三井不動産住宅リースと打合せをしては図面を直すという作業を繰り返しながら、合理性の中に立脚するプロトタイプと呼べるようなワンルームマンションなら作れるのではないかと思い直し、バルコニーと内部が一体となった柱と梁のない9F建ての建物を目指し動き始める。しかし構造的なハードルが高いのは勿論、設備的にも給気口が取れなかったり、空調機の置場がなかったりと数々の問題が発生した。しかし逆に考えてみれば、例えば向かいの新国立劇場のバルコニーが特別な意味を持ったボックスシートであるのに対し、住宅のバルコニーは技術的条件に支配されたネガティブなものだったと言える。そしてこの条件から開放された「リアルバルコニー」を作ることを目的とし、構造設計者・設備設計者との長い打合せの日々が始まった。