YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

M/E engineer

小林 光 の場合

SCENE_2 設備設計ってなんだ?
2. いろいろな技術

温熱環境シミュレーションシステム「サーモキャンバス」
温熱環境シミュレーションシステム「サーモキャンバス」
上:温度分布
(赤色部分が高温、緑から青色部分が低温)
下:気流ベクトル
(赤色部分が風の速い所、緑から青色部分が風の遅い所) 総合光解析システム「レンブラント」
総合光解析システム「レンブラント」
建築内外の良好な環境を実現するためには、いろいろな設計技術が必要になります。設計段階では電気、衛生、空調それから法規などの設計知識、技術は勿論のこと、建築デザインとの整合性や用途に合ったシステム計画を行うセンスが求められます。また、難易度の高いプロジェクトでは、必要に応じて光や音、気流のコンピューターシミュレーションなども行います。
コンピューターシミュレーションは予測の技術です。例えばガラスを多用した大空間の空調や換気を計画する場合、竣工後に室内の温度や空気の流れがどうなるか、机上設計のみで完全に予測することは出来ません。こんな時には、シミュレーションを行う事で設計中に出来上がる空間の様子を確認出来ます。その結果からより効果的な空調や換気計画をする事も出来る様になります。自分が担当した案件では、温泉プールの結露対策(天井から雨の様に水滴が降り注いでいました)の依頼で、シミュレーションを用いて費用対効果の高い対策条件を絞り込んだ例などがあります。
電気設計で行う光の解析では、複数の照明や屋外の光の相乗効果による光環境やライティング、ライトアップの効果などをシミュレートし、設計を確実なものとすることが出来ます。
グラフィカルな結果表示を併用したコンピューター解析は、目に見えない温度や気流を含めて、計画中の建物とそこに実現する環境を視覚的に見せてくれます。