「御茶ノ水ソラシティ」は、敷地内に二線の地下鉄が通過するという困難な敷地でしたが、中間階免震、メガストラクチャー、既存杭の活用などの技術を組み合わせることによって地下鉄を跨ぎ、建物を敷地の端に寄せて大きな空地を確保し地上と地下の立体緑化広場を形成しています。
また、周辺の湯島天神、神田明神、湯島聖堂、聖橋、ニコライ堂の歴史的建造物の記憶要素を丹念に保存、再構成し、落ち着いた外観デザインも含めて、周辺環境と視覚的にも空間的もつながり、この地域に相応しい快適な都市空間を実現しています。
さらに、既存の樹木を生かしつつ緑化率を高めるのと同時に、既存の蔵の移設保存や石垣の再利用など、きめ細かい歴史時間に対する配慮により、落ち着いた環境を創出しています。
これらの点を総合的に高く評価していただき、当社ならではの技術的裏付けによって可能となった大胆な挑戦ともいえる「御茶ノ水ソラシティ」は、東京都の「都市再開発」建築のひとつのモデルになりうるとコメントをいただきました。