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YOUNG ARCHITECTS & ENGINNERS / STUDENT SQUARE

Global Architect

前田 康貴 の場合

SCENE_3 Move to Boston
1. Back to School

大学院の入っているGund Hall大学院の入っているGund Hall 大学院の入っているGund Hall
アメリカでは長い夏休みの後に新学年が始まります。夏休みがそろそろ終わる頃にスーパーには「Back to School」と書かれたセールの札が垂れ下がり、これを見ると学生達は「勉強しなきゃ」という思いになります。
もうアメリカに来てちょうど5年の歳月が経過していました。そろそろ日本に帰任するのではないかという予感みたいなものもあったのですが、「駐在員生活では得られないものがまだアメリカにあるのでは?」という気がしていました。いつの間にか、いろいろなプロジェクトを通じて得た経験を体系的に整理し、確認してみたいという想いになっていたのです。Nothing to lose(“だめもと”の精神)で、ハーバード大学院に入学願書を送ってみました。まさか入学許可が出るとは思ってもいませんでしたが、Graduate School of Design, Advanced Program, Master in Design Studies(1年間の修士課程)に入る事ができ、Design & Construction Managementを専攻することができました。
進歩の速い現代では、大学当時に学んだ事が瞬く間に陳腐化していくので、自己研鑽が必要です。特にアメリカはビジネスとアカデミーの間の垣根が低く、企業のエグゼクティブ相手のMBAコースもたくさんあるなど、門戸が開かれています。私のクラスメートも多岐にわたり、ボストンの名家の当主で2000億円の資産を持っている50歳の人や、設計事務所の所長で息子がハーバードの大学生の人、台湾から来た24歳の留学生と、いろいろな人と出会いがあり、建築以外にも学んだことが多かった時期でもありました。