NEWS 2024.10

「メニコン シアターAoiビル」が日経ニューオフィス賞
ニューオフィス推進賞を受賞

  • 南西側外観:全9フロアで構成されている複合建築。1階にカフェと受付、2階~4階に劇場、5階~9階がオフィスという建物構成

  • コミュニケーションホール:2層吹抜けに設けられた多目的な活動を行うホール。社長と社員のコミュニケーションにも利用され、参加者以外も雰囲気を感じることができる

  • ソロワークスペース:チームや用途に関わらず、ソロワークを行うスペース。KooNe(音響システム)から流れる小鳥のさえずりが心地よく快適働く事ができる

  • ライブラリースペース:メニコン創業者田中恭一氏の出版物や、雑誌、アートが置かれ、社員の創造性を高める自己研鑽の場として計画されたスペース

  • イベントスペース兼オフィス:通常は、社員が働くスペースとして活用し、12時から13時30分までは食事スペースとして運用。また体験型展示「みるパーク」や、ファミリーデイなどのイベントにも活用

当社設計・施工作品の「メニコン シアターAoiビル」が、第37回日経ニューオフィス賞 ニューオフィス推進賞 中部ニューオフィス推進賞 中部経済産業局長賞を受賞しました。

一般社団法人ニューオフィス推進協会が主催する日経ニューオフィス賞は、快適かつ機能的なオフィスを整備するために、また、感性を刺激し、創造性を高めるために、加えて知識資産や情報の運用管理のために、どのようなオフィス・コンセプトに基づき、どのような具体策が施されているか、そしてどのような効果を上げているかを以下の視点により評価し、表彰するものです。

・オフィスワーカーが快適で精神的にゆとりを感じるような、生活の場となっている。(Well-being) また、感性を刺激し、創造性を高める働き方を誘発する場となっている。
・コンピュータネットワークなどの情報通信技術(IT・DX)を活用した新しいマネジメントとワークスタイルを積極的に推進する知的生産の場となっている。
 また、ITを活用したコミュニケーションが行われている。
・地球環境への影響、地域社会への貢献など、社会性が配慮されている。
・FM(ファシリティマネジメント)手法を取り入れたオフィスづくりや維持管理のための体制が整備されている。
・知識資産や情報が適切に管理され、運用されている。

ニューオフィス推進賞は、全応募(全国)のオフィスから選定されます。
中部ニューオフィス推進賞は、中部ブロックのオフィスから選定され、その中から中部経済産業局長賞を1件選定します。

一般社団法人ニューオフィス推進協会:https://www.nopa.or.jp/index.html

メニコン シアターAoiビル

個性的なフロア構成

「メニコン シアターAoiビル」は、全9フロアで構成されており、7階と隣接する本館が渡り廊下でつながっています。
1階にシアター利用者や地域に開放された「miru-on cafe」と受付、2階~4階に劇場「メニコン シアター Aoi」、5階~9階がオフィスで構成されています。
オフィスは、個性的なフロア構成となっており、シーンが切り替わっていくことで、移動することが楽しく、何階にいるのか体感でわかる「トラベル型ウェルネスオフィス」の考え方を採用しています。

図01

五感を刺激するオフィス

これまでのオフィスでは、視覚と聴覚を中心としたオフィスづくりが行われてきました。そこに、嗅覚、触覚、味覚を取り入れ、社員が活き活きと働くことのできる環境を目指しました。
「五感」を刺激する仕掛けとして、外気を感じる空間、自然音が流れる空間、活発に会話する空間、集中する空間など活動ごとに仕事ができるエリア環境を整えるため、バイオフィリックデザインの空間に以下の設備技術を導入し、全体としてウェルネスな環境を実現しています。

1.新鮮な外気を取り込む「自然換気制御」
 半自動で窓、ハイサイドライトを開閉し、外気を取り込みます。吹抜け空間を通り抜ける新鮮な外気に触れ、建屋に居ながら季節の変化が感じられます。
2.最も快適な空調システム「除湿型天井輻射冷暖房」
 輻射空調システムにより、位置ごとの寒暖の差が無く、どこにいても快適な空間を実現しています。
3.柔らかく包み込む「自然界の音環境」
 ハイレゾ音源、間接音による自然界そのままのような音空間を実現した音響システムを採用し、自律神経を整え、聴覚を中心とした居心地の良い空間を実現しています。
4.サーカディアン照明
 自然の光のリズムに合わせて、照度・色温度を時間帯別に最適制御することで、体内時計を安定させ、日中と夜間の生活リズムが整い、集中力・生産性の向上を図ります。
5.バイオフィリックデザイン
 1~4の技術的要素とアロマ・植栽・ナチュラルベーシックな内装デザインで全体として居心地のよいバイオフィリックな空間を実現しています。また、屋上緑化には自社製品の芝を採用しています。

用途に適した快適・省エネ技術の導入により、ZEB Ready相当達成※

※西館増築部のみ対象とした評価

図01

1.光と風が通過するアルミパンチングメタルによる外装:熱負荷の遮熱
2.T-Green®Multi Solar:建材一体型太陽光パネル
3.全熱交換器の採用:排気熱を逃さない全熱交換機(外調機、エアハン)
4.除湿型天井輻射冷暖房:熱源運転効率を最大化する 注釈をする
4.高効率店舗用パッケージ(天カセ、人感センサー付):人感センサーによる省エネ運用
4.CO2センサーによる外気導入量制御:在室人数に応じて換気量をコントロール
5.自然換気制御:外気条件を把握し、新鮮な外気を取り込む
6.自然界の音空間KooNe
7.T-Green®BEMS Lite:見える化による最適なエネルギー運用、エントランス部サイネージで省エネを社会にアピール

建物概要

  • 建築主
    株式会社メニコン
    所在地
    愛知県名古屋市中区葵三丁目
    用途
    事務所、劇場、飲食店舗
    構造
    鉄骨造(一部CFT造)
    階数
    地下1階、地上9階
    敷地面積
    1,339.86m2
    建築面積
    908.97m2
    延床面積
    5,756.85m2
  • 工期
    2021年9月~2023年1月
    PM・基本計画・CM
    凸版・安井共同企業体
    設計
    大成建設株式会社名古屋支店
    施工
    大成建設株式会社名古屋支店

大成建設担当者

  • 髙橋洋介
    インテリアデザイン
    髙橋洋介
  • 中根健
    インテリアデザイン
    中根健
  • 長﨑仁美
    インテリアデザイン
    長﨑仁美
  • 髙橋広直
    建築設計
    髙橋広直
  • 加藤将人
    建築設計
    加藤将人
  • 宮坂岳見
    建築設計
    宮坂岳見
  • 西畑寛子
    建築設計
    西畑寛子
  • 杉村真智子
    構造設計
    杉村真智子
  • 田村健
    設備設計
    田村健
  • 木下博文
    電気設計
    木下博文

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