NEWS 2023.01

「東京エレクトロン宮城株式会社 宮城技術革新センター」が
ニューオフィス推進賞とグッドデザイン賞を受賞

  • 山並みの風景と呼応する南三陸杉の大庇

    山並みの風景と呼応する南三陸杉の大庇

  • 緑の丘が目の前に広がる、開かれた印象の外観

    緑の丘が目の前に広がる、開かれた印象の外観

  • 開放的で内外を繋げる木の大庇がやわらかく浮かび上がる「イノベーションエリア」

    開放的で内外を繋げる木の大庇がやわらかく浮かび上がる「イノベーションエリア」

  • ハイサイドライトから自然光が降り注ぎ、窓から取り込んだ風が通り抜ける吹抜広場「MIX」

    ハイサイドライトから自然光が降り注ぎ、窓から取り込んだ風が通り抜ける吹抜広場「MIX」

当社設計・施工作品の「東京エレクトロン宮城株式会社 宮城技術革新センター」が、第35回日経ニューオフィス賞ニューオフィス推進賞と2022年度グッドデザイン賞を受賞しました。

一般社団法人ニューオフィス推進協会が主催する日経ニューオフィス賞は、以下の具体的な審査の視点により、先進的な試みが認められたオフィスを表彰するものです。

  • ワーカーが快適かつ機能的で精神的にゆとりを感じるような生活の場となっている
  • 創造性を高める働き方を誘発する環境になっている
  • ITを活用した知的生産活動の場となっている
  • 地球環境への影響や地域社会への貢献など社会性が配慮されている
  • FM手法を取り入れたオフィスづくりや維持管理のための体制が整備されている
  • 知識資産や情報が適切に管理され運用されている

一般社団法人ニューオフィス推進協会 (nopa.or.jp):https://www.nopa.or.jp/index.html

公益財団法人日本産業デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞は、総合的なデザインの推奨制度です。
デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動であり、1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
当賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。

GOOD DESIGN AWARD (g-mark.org):https://www.g-mark.org/

東京エレクトロン宮城株式会社 宮城技術革新センター

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光と風が通り抜ける吹抜広場の断面スケッチ
光と風が通り抜ける吹抜広場の断面スケッチ
内部空間をやさしく包み込む緑の丘
内部空間をやさしく包み込む緑の丘

概要

半導体製造装置を開発、製造する東京エレクトロン宮城本社工場の敷地内に「東京エレクトロン宮城株式会社 宮城技術革新センター」を計画しました。
デジタル社会への移行による技術革新に伴い、半導体市場は拡大が予想されています。
今後のさらなる成長に不可欠な革新的技術の創出と生産性向上を目指した、他企業との共同研究機能を持つオープンイノベーションの拠点です。

デザインのポイント

  • 「地域社会とつながる」県産の南三陸杉の大庇と目の前に広がる緑の丘が山並みの風景と調和する
  • 「自然環境とつながる」風が流れ自然光が降り注ぐ吹抜広場は従業員同 士のコミュニケーションを活性化する
  • 「未来へつなげる」次世代の生産技術を追求する製造装置や設備の更新性に優れた共創空間が技術者を育てる

背景

デジタル社会への移行による技術革新に伴い、半導体市場は拡大が予想されており、今後の更なる成長に不可欠な革新的な技術の創出と生産性向上を目指しました。
他企業との共同研究機能を持つオープンイノベーションの拠点は、世界最先端の情報と人が集まり、革新技術が創出され、一流の技術者が輩出される聖地となります。
魅力的な働く環境を創造し、優秀な人材を育て、業界を超えた人々の繋がりから生まれる気づきや閃きによって、未来への可能性を広げる場となります。
東日本大震災から10年以上の月日が経過しましたが、復興は現在も続いています。
本計画では、プロジェクトを通して「東北を元気にする」ことを目標に掲げ、地域と共生するネットワークを構築しました。
東北地方の資源や人材を活用し、これを専門家の技術で補い、新たな価値創造を目指しました。

経緯とその成果

白い箱から迫り出した木の大庇と透明なガラスが「時代に開かれた工場」の象徴となります。
軒は県産の南三陸杉で仕上げ、什器家具まで木を徹底活用し、開放的でありながらも温もりを感じられる居心地の良い空間を実現しました。
地域の学生が本施設のために制作したアートが来訪者の創造性を掻き立て、工事残土の活用によりカーボンニュートラルを目指した緑の丘は山並みの風景と調和します。
大きなハイサイドライトから自然光が降り注ぐ吹抜広場は、従業員同士のコミュニケーションを活性化し知的生産性を高めます。
緑豊かな風景を望む南北の窓面には風を取り込む換気装置を備え、自然エネルギーの活用による省エネと快適な執務環境を実現しました。
時間や天候に応じて表情を変化させる、多様な居場所を設えた内部空間は、自由な働き方を促し、従業員の生活のリズムを整え、こころと身体の健康に寄与します。
今ここに描かれたコトはやがて醸成され、次の世代に受け継がれていきます。

建物概要

  • 建築主
    東京エレクトロン宮城株式会社
    所在地
    宮城県黒川郡大和町テクノヒルズ1番
    用途
    工場(研究所、事務所)
    構造
    鉄骨造
    階数
    地上4階、塔屋1階
    敷地面積
    290,569.93m2
    建築面積
    7,465.66m2
    延床面積
    19,094.60m2
  • 工期
    2020年8月~2021年8月
    設計
    大成建設株式会社一級建築士事務所
    施工
    大成建設株式会社東北支店
WORKS:
東京エレクトロン宮城株式会社 宮城技術革新センター

大成建設担当者

  • 宮崎伊佐央、勝又洋、石渡友輔、各務真弓
    建築設計
    宮崎伊佐央、勝又洋、石渡友輔、各務真弓

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