近年、世界各国で、2050年カーボンニュートラルを目指す動きが加速し、温暖化対策への対応が加速しています。
製造業にもCO₂削減の取組みが急がれています。
Problem課題
公共建築物や事務所ビルでのZEB化は着実に実績を積み重ねている昨今、エネルギー多消費である「工場」ではどうでしょう?
工場のエネルギー消費量は、事務所のそれに比べて絶対量が違うため、工場でZEB化を推進することは国内のCO₂排出量削減に大きく寄与すると考えられます。ただし、工場をZEBの基準で評価する場合、工場の生産エリアにおける空調・換気・照明・給湯・昇降機が評価の対象外となっていました。
Solution解決
そこで工場全体を対象とした適正なエネルギー評価が必要になります。
工場のエネルギー消費量のうち、多くを占める生産エリア、特に空調エネルギーも含めて適正に評価することで工場のエネルギー消費量削減の検討が可能となります。
この新たなエネルギー指標を、大成建設は「ZEF」と定義しました。
これにより、工場のエネルギー消費を適正に評価できるようになります。
ZEF新たな評価指標
大成建設は、建築物のエネルギー消費に関係のない生産設備を除く工場全体の設備を評価対象として「ZEF(Net Zero Energy Factory)」を独自に定義しました。工場のエネルギー消費量を適正に評価可能となります。
ZEFとは
工場のスマート化による省エネと再エネ導入による創エネによって、製造環境に必要な年間の一次エネルギー収支をゼロにすることを目指した工場が「ZEF」となります。
生産設備本体に必要なエネルギー消費量は、製造量や生産稼働に大きく影響するため評価対象外となります。
さらに、大成建設は工場のZEF化、脱炭素化の取組みを「グリーンZEF®」と呼んでいます。
◆SDGs・ESG投資への対応
◆カーボンニュートラル実現に向けた施策支援
◆持続可能性の高い企業としての社会的認知
「ZEF」は、製品の販売促進や企業ブランドを高めることに貢献します。
工場全体を適正に
評価するZEFであれば、
ZEBのように目標値が
設定しやすいね!
ZEF事例(ZEF第1号プロジェクト)
OKI本庄工場H1棟(2022年4月竣工予定)で「ZEF」を実現します。OKIはこの工場を、ローカル5Gの活用などにより同社の推進するManufacturing DX(マニュファクチュアリング・デジタルトランスフォーメーション)を実現するスマート工場と位置付けています。運用段階での「ZEF」も目指していきます。