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T-WOOD SPACE Series 大成建設の木造・木質空間
T-WOOD SPACE 最大12mスパンの木質大空間

CLT単独構造による大空間の実現

CLT(Cross Laminated Timber)は、面内方向の高い強度を保有していますが、面外方向の耐力は比較的弱く、ロングスパンの構造には不向きとされ、6m程度の小部屋を集合させる住宅系やホテルなどの用途に限定されてきました。
そこで、より広くCLTを利用するため、CLT単独構造による大空間を開発しました。
国内における製作限界である12mの大板CLTを利用した大空間は自由度が高く、多用途に利用が可能です。
また「プッシュアップ工法」による超高速施工が可能で、建設工事における工期短縮・労務削減につながる技術です。

CLT:Cross Laminated Timber(直交集成板)

ひき板を並べた後、繊維方向が直交するように積層接着させた木質系材料です。2016年4月にCLT関連の建築基準法告示が公布・施行され、告示に基づく構造計算等で大臣認定を個別に受けることなく、建築確認より建築が可能になりました。工場でプレ加工するパネルなので高精度で高い施工性が期待できます。また、構造体でありながらインテリアの仕上材にもなり、調湿効果や香りの効果、木の素材の温かみを感じさせる心と体にやさしい空間を作ることができます。

Cross Laminated Timber(直交集成板)
  • これまでの使われ方
    住宅・ホテルなど

    住宅・ホテルなど
  • CLTのみでの大空間の実現
    CLTの汎用化・木材利用促進

    CLTの汎用化・木材利用促進

「T-WOOD® SPACE」の基本システム

  • 「T-WOOD SPACE」の基本システム

    12mのCLTパネルで単純に門型のフレームを形成するためには、柱材と梁材の接合部を強固な金物で剛接合とする必要があります。
    仮に剛接合とした場合においても12mスパンの屋根はたわみに勝てず、構造体として成り立たせるのが困難です。

  • 「T-WOOD SPACE」の基本システム

    そこで、すべての接合部がピン接合で形成された傾きの違う二つの門型を連続的に配置します。

  • 「T-WOOD SPACE」の基本システム

    梁の中央付近で接するところを接合し、それぞれの柱材と梁材の接合部を圧縮ロッドで連結します。

  • 「T-WOOD SPACE」の基本システム

    これにより柱材と梁材の接合部がトラスを構成する剛接合となり、梁材に中央部にピン接合部が形成され、安定した3ヒンジ構造となります。
    それぞれの門型単体では、柱材と梁材の接合部はピン接合のままなので簡易な金物で接合し、圧縮ロッドを入れて安定させるというシステムのため、施工性が良く、構造効率の高い新しい架構を実現します。

「T-WOOD® SPACE」の基本ユニット

「T-WOOD SPACE」の基本ユニット

12m×12m×6mの門型を基本ユニットとし、長手方向につなげていくことで、奥行き方向については自由な長さを作ることができます。

「T-WOOD® SPACE」による空間

「T-WOOD SPACE」による空間

構造材=仕上げ

木目が見た目に優しく、木の肌触りや木の香りが安らぎを与えます。木の調湿効果により心地よい空気環境を実現します。

ウェルネスな環境

門型の構造材の合間から柔らかい間接光がふんだんに入る明るい空間を実現します。
快適な空間の創出により、健康増進と知的生産性向上が期待できます。

「T-WOOD® SPACE」の利用例

スポーツ施設トレーニングジム、屋内練習場、卓球場、武道場、弓道場などへの適用を想定しています。サンプル画像は弓道場です。

スポーツ施設

商業施設ロードサイド物販、飲食施設、道の駅などへの適用を想定しています。サンプル画像はカフェをイメージしています。

商業施設

文化施設ギャラリー、スタジオ、アトリエなどのへの適用を想定しています。サンプル画像はギャラリーをイメージしています。

文化施設

「T-WOOD® SPACE」の施工

CLTの軽さを生かしたプッシュアップ施工により超高速施工を実現

CLT3枚を1ユニットとしてプレハブ化された門型フレームの端部同士を、ジャッキで引き寄せ合うことで躯体全体を立ち上げられる仕組みを持ち、建設現場での超高速な施工を可能としています。 そのため短工期が求められる現場での利用に適しています。

CLTの軽さを生かしたプッシュアップ施工により超高速施工を実現

「T-WOOD® SPACE」の実例大成建設技術センター 風のラボ

  • 大成建設技術センター 風のラボ
  • 大成建設技術センター 風のラボ
  • 大成建設技術センター 風のラボ
  • 大成建設技術センター 風のラボ
  • 大成建設技術センター 風のラボ
建築主 大成建設株式会社
所在地 神奈川県横浜市戸塚区名瀬町344-1
用途 研究所(大型風洞実験)
構造 木造(CLT構造)
規模 地上1階
敷地面積 34,821.92m2
建築面積 413.05m2
延床面積 490.21m2
工期 2018年11月~2019年8月
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工 大成建設株式会社横浜支店