WORKS 2023

東京健康科学大学ベトナム病院

Kusumi Hospital (Tokyo Human Health University of Vietnam Hospital)

  • 南側鳥瞰: 色鮮やかなステンドグラスの三角柱タワーに雁行庇を組み合わせた外観

  • エントランスホール:日本の和を表現する格子と和紙をイメージした光壁に包まれたエントランスホール

  • エントランスホール:トップライトからは自然の光を取り込み、季節や時間で変化する日差しに移ろいゆく季節を感じる デザイン

  • エントランスホール:日本の伝統色、森の色と温かみのある木を人が集まる各所に採用

  • 1階受付待合:周囲の豊かな緑が病院内部に溶け込むようなカラーデザインの家具デザイン

  • 3階デイルーム2:白を基調とした落ち着いた色味のデイルーム

  • 3階デイルーム3:緑を基調とした明るい色味の家具を配置して温かみあるデイルームを演出

  • 3階VIPデイルーム:スカイライトの光に包まれたVIPデイルーム

  • 三角柱シンボルタワー:病院のシンボルである鶴(日本では長寿や繁栄、吉兆の象徴)をイメージしたデザイン

  • 三角柱シンボルタワー内観(階段室):ステンドライトから差し込む色鮮やかな光で彩られた螺旋階段

用途
病院
所在地
ベトナムフンイエン省
延床面積
9,040.84m2
階数
地上3階

建築設計コンセプト

日本の伝統と融合したベトナム初の日系病院

ハノイ郊外で開発が進む新市街地で医療教育の実践、そして日本のきめ細やかな最新医療を提供する為に設立された病院です。色鮮やかなステンドグラスの三角柱タワーに雁行庇を組み合わせた外観は、ベトナムの強い日差しを遮りつつ、病院のシンボルである丹頂鶴が翼を広げ、飛び立つ姿をイメージしました。エントランスホールの格子と和紙を立体的に組み合わせた光壁など、日本とベトナムの伝統美・伝統色を織り交ぜ、日越文化を融合したデザインに仕上げました。

日本文化をイメージしつつ、患者さんにやさしい内装デザイン

日本の伝統色や温かみのある木を人が集まる各所に採用しました。患者さんが病院内で迷わないように視認性を向上する計画などユニバーサルデザインにも日本の伝統を採用しました。

構造設計コンセプト

経済スパンにて実績豊富な在来RC造の採用

標準グリッド9mx9mにて建築計画が可能となったため、病院という公共的にも重要な施設に対し、現地での施工実績からも鑑みて躯体の施工品質が確かでかつ経済性を両立する在来RC造を採用しました。
敷地はもともと湿地で造成がなされ杭支持が必須と考えられたため、既存の大学建屋建設時にも採用した安心感のあるPCa杭の圧入工法にて、沈下を起こさず1本1本の杭の支持力を確認できる工法としています。

設備設計コンセプト

安心・安全・省エネで快適な空間を構築するデザイン

非常用発電機にて主要機器の電源バックアップを行い、安心安全な病院を計画しています。また、照明は全てLEDにて計画し省エネ・省メンテナンス性に配慮しています。換気には外気処理エアコンを使用するとともに、病室には個別制御性に優れたルームエアコンを採用することで快適性と省エネルギー性に配慮しています。また、水質、排水条件、温湿度設定や清浄度などの条件はベトナムの総合病院設計基準を遵守した設備計画としています。

インテリアデザインコンセプト

森の木漏れ日のような家具色

敷地が位置するエコパークの豊かな緑にインスパイアを受けた温かみのある日本の伝統色に包まれた家具に仕上げました。周囲の豊かな緑が病院内部に溶け込むようなカラーデザインを通して、森の木漏れ日の中のような温かみある院内空間を目指しました。家具のコンセプトデザインは内作、家具製作はベトナム国内の家具製作メーカーにて実施しました。

担当

担当
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所、VINATA International(大成建設ベトナム現地法人)
大成建設担当者
建築設計 片瀬順一、小松紗織、木下美佐子、前田康貴、荒巻剛哉、加藤誠、石川泰子、馬水健太郎
構造設計 宮原貴昭、太田雅昭
設備設計 三村渉
電気設計 近森真洋
インテリアデザイン(家具コンセプト) 遠藤太良、野口絵麻、大澤恵理子

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