- 用途
- 庁舎、集会場、店舗、駐車場
- 所在地
- 滋賀県米原市
- 延床面積
- 12,675.19m2
- 階数
- 地上5階、塔屋1階
建築設計コンセプト
新幹線の停車駅である米原駅東口周辺は、都市活動の中心的役割を担う拠点としてまちの核をつくることが求められました。市の将来を見据えた拠点となる米原市役所は、交流エリアが併設され、米原駅東口に新たな人の流れを生み出し、周辺エリアの活性化や新たな賑わいを創出する計画となっています。市民広場や市民活動スペース等の交流エリアには木材を積極的に使用し、市民が親しみと安らぎを感じられるとともに、米原市を訪れる人々を優しく迎える建物を目指しました。また、木格子ブレース「T-WOOD BRACE」を採用し、防災拠点として安全性も兼ね備えています。
構造設計コンセプト
上部構造は鉄骨造で、両方向共にブレース付きラーメン架構を採用しました。執務エリアには12m~14mの比較的大きなスパンとすることで将来の執務内容の変化に対応できるフレキシビリティを確保しています。災害発生時の庁舎機能の維持を耐震目標としており、座屈拘束ブレースを各階に配置することで、地震時の揺れを抑える計画としています。
市民広場に面するエントランスのファサードおいては、意匠性に配慮し、鋼板と集成材によるハイブリッド構法「T-WOOD BRACE」を、新築物件としては初めて採用しました。米原市産の杉材による天井ルーバーと共に木材による華やかな空間を演出しています。このほか、集成材と角形鋼管を組み合わせたハイブリッド耐火柱「T-WOOD TAIKA」の採用や、コンベンションホール内装の杉・桧材の利用など、鉄骨造でありながら様々な手法により、地域産の木材利用を実現しています。
設備設計コンセプト
災害時の市中央機関としての災害対策本部を設ける庁舎として、被災後のインフラ途絶時にも業務継続をサポートするための設備計画を実現することを目標としました。具体的には被災後72時間の電源確保、通信系引込の二重化、水年齢の長期化に配慮した滅菌装置併設の給水システム構築及びピット部分に緊急排水槽の設置を行う計画としました。また、国土交通省が定める「官庁施設の総合耐震・対津波計画基準」の最高水準の耐震性能を持つ設備計画を実現しました。
また、米原市に工場があるアイリスオーヤマの照明システムを採用するなど、地元企業の製品を積極的に導入することで地域貢献にも寄与することに配慮しました。
担当
担当 | |
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基本設計 | 株式会社山下設計 |
CM | 明豊ファシリティワークス |
実施設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 井深誠、高橋章夫、花村明秀、福永純雄、大石悠平、濱田真介、山口弘 |
構造設計 | 渡辺征晃、赤木光志、岩崎桃子 |
設備設計 | 小野田修二、久保田宗人、西田敏宏 |
電気設計 | 小野田修二、眞鍋珠美 |