WORKS 2021

Kosugi 3rd Avenue

Kosugi 3rd Avenue

  • Kosugi 3rd Avenue

    外観南東面全景

  • Kosugi 3rd Avenue

    外観北面夜景

  • Kosugi 3rd Avenue

    センタースクエア

  • Kosugi 3rd Avenue

    外観北西面夜景

  • Kosugi 3rd Avenue

    外観東面

  • Kosugi 3rd Avenue

    サウスパーク

  • Kosugi 3rd Avenue

    サードアヴェニュー

  • Kosugi 3rd Avenue

    エントランスホール

用途
集合住宅、店舗、銀行、事務所、保育園、診療所、公共公益施設
所在地
神奈川県川崎市中原区
延床面積
68,795.18m2
階数
地下2階、地上39階、塔屋2階

建築設計コンセプト

再開発前に存在した南北貫通道路を活かした「Kosugi 3rd Avenue」を軸に人々が集う3つの広場をデザイン

本計画は、川崎市の「広域交通拠点」として14路線が乗り入れる巨大ターミナルに変貌した武蔵小杉駅近くに位置する敷地約8,350m2に分譲住宅をはじめ商業施設、公共公益施設、業務、診療所、保育所などを複合する第一種市街地再開発事業です。
周囲史跡にある「『カギ』の道」を南北に貫通する「Kosugi 3rd Avenue」として計画しました。価値観やライフスタイルが多様化する中、街に求められる重要な機能としての「交流の場」を「Kosugi 3rd Avenue」を軸に3つの広場をデザインし、各広場のデザイン(目的)や位置付けを整理しました。

  • ・ノースプラザ「街の導入口」:オープンな設えによるアクセスし易いシンボル空間。
  • ・センタースクエア「街の中心空間」:アートを意識した自然の樹木等による演出を鑑賞しながらオープンカフェで待ち合わせする集いの場
  • ・サウスパーク「交流の場」:緑豊かな自然の中で様々なイベントを行い、交流や創造が生まれる賑わいの場
キーワードは「ONLY ONE」立地条件や街の育んできた歴史など様々な特殊条件を読み込み、昇華することで他にはないデザインを展開

外装デザインでは、高層棟には、強く空へ抜けるマリオンや、上層部に行くにつれ手摺のガラスの色味がグラデーションに変化する軽やかで上昇感のあるデザインとしました。一方低層部にはタイルや石材に金属やガラスをアクセントとして加えることで重厚でありながらも繊細なデザインを展開しています。低層部のデザインはA棟、B棟と共通であり、街に一体感を生み出しています。ランドマークである高層住宅棟の外装デザイン及び街の骨格となるランドスケープデザインを一体的に構築しました。

構造設計コンセプト

超高層建物と低層建物を一体とした構造計画

本建物は地上39階建ての超高層RC造建物と地上6階建物S造建物を地下では一体とし、地上部では地震時の挙動の差異からEXP.Jで構造的に分離する合理的な計画としました。
地下のA-B棟接続部は、両棟の極めて大きな重量差(重量比7:1)に起因する沈下差が生じるため、基礎・地下外壁・スラブ・梁等構造躯体を後打ち(コンストラクションジョイント)とする計画としました。後打ち部分の躯体を施工する時期は、不同沈下に対するせん断変形角が1/2000以下と設定し、各施工段階(1階床構築時、4階床構築時、20階床構築時、建物完成時)で沈下解析を行い適切に判断し、A棟上棟時としました。

後打ちするまでの施工時

一方、施工時には、コンストラクションジョイントを設けることにより東西方向切梁解体時に片土圧を受けるが、場所打ち杭頭(F.T.Pile)の摩擦伝達能力と杭芯鉄筋のダウエル作用によるせん断伝達力で対抗出来るよう計画し、建物完成時のみならず、施工時各段階にも配慮した構造計画としました。

地震時

地震時には、A-B棟接続部での応力伝達が出来るように計画し、両棟の振動特性の違いを考慮して、剛性の高いA棟側のみで杭のせん断力を処理できるよう計画し、より高い構造安全性を確保しました。

設備設計コンセプト

LCP(Life Continuity Performance)

非常時の電源として非常用発電機を2台(住宅共用、商業全体共用)設置しています。共用部の照明、コンセント、ELV、ポンプ等の一部へ供給しており、72時間稼働できるようにオイルタンクを設けています。インフラ途絶に配慮し直結給水系統の水栓、雨水利用による雑用水槽100m3を設けています。

電気設備計画

受変電設備は高層部(A棟)地下と低層部(B棟)屋上に設置されており、1棟でありながらも高圧2引込みを行っています。供給するエリアを住宅、商業と明確に分けることによって可能としており、特高引込みを回避することができました。

担当

担当
基本設計 株式会社日本設計
デザイン監修 光井純アンドアソシエーツ建築設計事務所
低層棟デザイン監修 乃村工藝社A.N.D
住宅共用部デザイン監修 乃村工藝社A.N.D,GARDE
実施設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 教誓勉、村上嘉浩、清流忠邦、森拓路、岡本好浩、田中千晴、大塚俊一郎(前期)、加藤順一(前期)
構造設計 服部敦志、中島徹、調浩朗、汐田智哉、氏家章宏
設備設計 倉林陽子、福田まなみ
電気設計 中井信雄、小澤健司
インテリア 鈴木健司
ランドスケープ 蕪木伸一、山下剛史、(前期)神田祐樹
音響 野島僚子

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