エーザイ本館
- 用途
- 事務所
- 所在地
- 東京都文京区
- 延床面積
- 6,940.76m2
- 階数
- 地下2階、地上5階
小石川ナレッジセンター(KKC)
- 用途
- 事務所
- 所在地
- 東京都文京区
- 延床面積
- 7,232.09m2
- 階数
- 地下2階、地上4階
飯野竹早ビル
- 用途
- 事務所
- 所在地
- 東京都文京区
- 延床面積
- 4,852.98m2
- 階数
- 地下2階、地上5階
建築設計コンセプト
知の共同化SECIモデルに根差したワークプレイスの構築
文京区小石川にはエーザイ株式会社本社の既存建物6棟が点在しています。
そのうち3棟(築12年~65年)をまとめてリニューアルすることでオフィス群としての機能再編を行い、グローバルHQ(ヘッドクォーター)としての機能を強化しました。
コロナ禍を経て出社率は50%にシフト、オフィスの座席数を減らすことで余剰空間を生み出し、ゆとりの生まれた共用部の一部は地域に開放することとしました。それは、社員が地域住民・患者様との交流を通じてhhc(ヒューマンヘルスケア)活動を活性化する拠点づくりが必要だと考えたからです。共用部の改修では、都心にありながら安らぎを得るエーザイの森、映画から学びを得るSECIシアター、緑あふれる林道カフェ等を整備しています。
新しいオフィスでは、そこで得た暗黙知を他の社員と共有して形式知に変換する「知の共同化SECIモデル」をベースとしたEisaiABWを構築、偶発的な社員同士の出会いと共体験を促してイノベーションを誘発する場を点在させました。
生まれ変わったオフィスでhhc理念が発展していくことを祈念しています。
構造設計コンセプト
既存建物の改修は、存置する仕上材や設備機器から多くの制約を受けます。そうした中で、空間の自由度と仕上材の高い耐震性能を実現するため、各部の条件に合わせたきめ細やかな構造架構を計画しました。
共創ラウンジでは、既存スチール手摺の支柱を補強することで、手摺上部に方立無しの最大サイズのガラスを載せることを可能にしました。その結果、コストパフォーマンスに優れ、既存ガラス手摺と一体感のある透明性の高いガラススクリーンを形成することができました。
設備設計コンセプト
既存建物の改修は、正確な現状図が無い中で設計するという困難な状況がままあります。
今回の改修工事でも、既存仕上げを解体しながら躯体や設備の状況を把握していき、工事と並行して建築設計の提案を具現化するために設備計画をカスタマイズしていきました。
本館エントランスでは、既存大梁が大きく下がっている状況であったためカスケード空調や天井チャンバー方式の換気を採用することでダクトを大幅に削減して天井高を確保、さらに薄型光幕天井で解放感を演出することで低天井ながらも世界中に拠点を持つグローバル企業にふさわしい受付空間を実現しました。
SECIシアターでは、既存会議室の可動間仕切りを残置して2分割の会議室機能を残しつつ、新たに大部屋で映画上映も可能な音響・映像システムを構築、さらにコロナ感染を予防するための30m3/h・人の換気設備を導入して地域の方も安心して利用できるシアターを作りました。
担当
担当 | |
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設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 小林浩、傳法一成、柴崎耕平、江戸雄作、西山康史(コンペ時) |
構造設計 | 藤村太史郎 |
設備設計 | 梶山隆史、庄司朋子 |
電気設計 | 梶山隆史、吉田幸生 |