- 用途
- 商業施設、事務所
- 所在地
- 愛知県名古屋市西区
- 延床面積
- 139,744.33m2
- 階数
- 地上6階、塔屋1階
建築設計コンセプト
豊かな自然環境を有する環境を活かした新たなランドマークとしての複合型商業施設
名古屋駅近郊の緑豊かな緑地に面した、オフィス併設型の新しいタイプのショッピングモールの計画です。
名古屋駅から徒歩圏内に位置し、都市型モールとしての文化性・利便性に加え、豊かな自然環境を有する環境を活かした新たなランドマークとしての複合型商業施設を目指しました。
建物計画においては、建物外形をセットバックさせることで生まれた段丘状の空間に、内部とつながるテラスを設け、東側に面する広大な緑地空間とのつながりを大切にした空間づくりとしています。新型コロナウィルス対策の観点でも、風通しのよいテラス席は感染リスクの低い、安心・安全な空間提供へとつながっています。
また、上層部に擁する日本最大級のフロア面積を誇るオフィスに対しても、賑わいのある低層商業部分とのつながりに配慮し、カラーグラデーションとメッシュパネルによる表情の変化により、一体的なファサードが形成できるように配慮しました。
イオンモールでの初の試みとなる、オフィスとの融合についても、計画の初期段階より動線の結節点を重視し、商業施設の賑わいと働くひとびとの日常をつなげる空間構成に配慮しました。
ハード・ソフトの両面での様々な試みが、新たなライフスタイルを生み出すことに期待しています。
構造設計コンセプト
上部構造は、1~3階の店舗部分は鉄骨造の経済スパンである9mグリッドとして、4~6階のオフィス部分はフレキシブルな空間を実現するために一部柱を抜いて18mのロングスパンとしました。オフィスの18mスパンを受ける柱には大きな軸力が作用しますが、1~3階をCFT造とすることで、550角の柱サイズを実現しました。耐震要素として大成式座屈拘束ブレースを採用することで、柱・梁のサイズを抑えるとともに、地震時の建物の変形を抑制しています。
基礎計画は、基礎梁をロの字型に配置することで基礎梁の本数を減らし、掘削面積を削減しています。また、基礎梁は梁成1000の扁平な梁とすることで、掘削深さを抑える計画としています。1階床は直下の地盤に床荷重を伝える土間コンクリートとすることで、杭や基礎梁の過重負担を小さくする計画としました。
設備設計コンセプト
イオンモール初のオフィス併設型複合施設であることから、商業とオフィスという用途の違いを考慮に入れつつ合理的な設備計画とすることを目指しました。また、オフィスについては周辺の同規模オフィスの設備仕様と同程度のグレード設定とし、イニシャルコストと設備仕様のバランスを図りました。BCPにも配慮し、発電機回路のコンセントの設置や上水・雑用水の確保、マンホールトイレ対応、電源自立型のガスヒートポンプ空調機の採用等を行っています。
担当
担当 | |
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設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
設計管理 | 東畑建築事務所 |
商環境設計 | ディ・ブレイン研究所 |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 網干和、塚原勝行、大塚健次、田中英輔 |
構造設計 | 藤永直樹、本多和人、熊谷成晃、上野那穂子 |
設備設計 | 高木淳、嵐城太郎、小澤弘和 |
電気設計 | 高木淳、内田元、有馬京吾、藤間一憲 |