WORKS 2020

気象庁/港区立教育センター

Japan Meteorological Agency / Minato City Educational Research and Training Center

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    南東側外観:人が集まる交差点に対して斜めに大きく開口部を設け、来訪者に親しみやすい庁舎

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    航空写真:桜田通りと江戸見坂を結ぶ地区幹線道路を整備し、東西ネットワーク強化に貢献

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    南西側外観:建物形状に沿った縦連窓の外観と不規則に配置された「ゆらぎ」の窓

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    南側散策路:土地の潜在植生に配慮し、「崖線」の風景を再生する親しみやすいランドスケープ

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    1階多目的ロビー:周辺地域に大きく開かれた三角形のガラスカーテンウォール

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    2階多目的ロビー吹抜け:中央に大きなプラネタリウムの球体を据え、子どもたちの心に残る庁舎

  • 気象庁虎ノ門庁舎/港区立教育センター

    オフィス:外殻構造により外周部に柱型の出ないプラン

用途
庁舎
所在地
東京都港区
延床面積
42,783.46m2
階数
地下2階、地上14階、塔屋1階

建築設計コンセプト

高い防災機能を持ち、サイエンスコミュニケーションを促す合築庁舎

国の防災情報発信拠点として高い防災性能を備えると共に、科学教育普及を図る施設として整備されました。
品格のある縦連窓の外観としつつも、周辺環境や方位に応じて開口幅を変化させることで繊細な表情を持たせました。また、一部の窓を不規則に配置し、気象=大気の「ゆらぎ」を表現しています。
低層部においては、ロビーの中心にプラネタリウム(球体)が配置されたシンボリックな空間とし、大きく開かれたガラスカーテンウォールから周辺地域に発信することで、子供の夢を育む親しみやすい庁舎としました。

構造設計コンセプト

高い防災性能を実現するため、1階床下を免震層とする中間階免震を採用し、極めて稀に発生する地震動の2倍においても施設機能維持を可能としました。
さらに重要機器を収容する室には上下動床免震を設置することで鉛直方向の長周期化を図り、応答加速度250gal以下という高次元の性能を実現しました。
また、「TOLABIS(トラビス)構造」に水平力の大部分を負担するコア耐震壁を組み合わせ、外周の壁柱を室内に出ないように薄くすることで、執務空間を最大限に確保しています。

設備設計コンセプト

災害時のインフラ途絶に対する高い安全性・信頼性を確保するため、168時間分の非常用発電機の燃料を確保し、浸水対策として電気室は地上階に配置しました。
外壁面に避雷突針を設置するなど外部雷対策は保護レベル1とし、内部雷対策は避雷器により保護しました。
熱源方式を電気とガスのベストミックス方式で構築し、さらに熱交換方式に空冷と水冷を採用するなど、設備計画の二重化を図っています。潜熱顕熱分離空調方式を採用することにより快適な室内環境を提供するとともに、高効率機器の採用、外気冷房、蓄熱槽、雨水利用等の省エネ技術を導入し、環境負荷の低減に配慮しました。

ランドスケープコンセプト

敷地の潜在植生を踏まえた植栽計画とし、「崖線」の風景を再生する親しみやすいランドスケープを目指しました。
鞆絵小学校跡地であることを記念し、正門にあった藤棚を接ぎ木により再生するなど地域の記憶の継承を図りました。

担当

担当
設計 大成建設・梓設計設計共同企業体
監理 株式会社梓設計
大成建設担当者
建築設計 杉江大典、川北亮太郎、湯前恭子(前期)、坂口香里(前期)、大原信成(コンペ時)、三橋啓史(コンペ時)、川野久雄(コンペ時)、渡辺賢(コンペ時)、武市章平(コンペ時)
構造設計 中島徹、井上慶一郎、宮原貴昭、大石哲哉、長谷川達也、宮地伸伍、宮本悠平
設備設計 熊谷智夫、梶山隆史、藤田協二、山本進(前期)
電気設計 佐藤文明
ランドスケープ 蕪木伸一、山下剛史、西島知明、小倉満(前期)、神田祐樹(前期)
都市計画 石田武
エンジニアリング 大場美保

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