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WORKS 2019

内神田保育園・学童保育

用途:保育園、学童保育
所在地:東京都千代田区
延床面積:704.98m2
地上:4階

建築設計主旨

千代田区内神田、首都高と外堀通りに挟まれたオフィス街の一角に認可保育園と学童保育からなる、0~12歳が集う「子どもたちの家」を計画しました。
用途は認可保育園60名、学童保育60名で、千代田区・中央区の在住及び在勤者を対象とし、0~12歳の子どもたちが朝から夜まで安心して遊び学べる地域の子育て拠点となります。
建物は4層+屋上ひろばの構成です。
1階がエントランス・子育支援とし、保育士との子育相談や送迎時に親子で遊べるスペース、2階は0~2歳児保育室、3階が3~5歳児保育室、4階は小学校低学年が主に利用する学童保育です。
兄弟で子どもを預け、保育・学童間の交流も可能となる学び空間を実現しました。
屋上には高く壁を立ち上げた帽子型のひろばを設け、人目を気にせず安全に遊べるよう配慮しました。
各保育室は、子どもの成長や遊具の配置に合わせ、大小さまざまな高さ・サイズの丸窓を設けました。
丸窓からは、都市の様々な風景が切り取られ、子どもの遊具の一部のように機能します。
敷地形状に合わせた台形のボリュームに無数の丸窓があいた外観は、さながらチーズのようで、子どもの創造性に働きかけ、子どもたちからは「チーズの保育園」として親しまれています。

構造設計主旨

構造形式は鉄筋コンクリート造耐震壁付ラーメン構造です。
耐震壁をコア回りと背面の斜め外壁部に集約し、保育室内の柱を扁平形状にすることで出っ張りを最小限にし、保育空間を有効に活用できるように配慮しました。
また、この建物の象徴である、ランダム配置した大小様々な丸窓をきれい見せるため、開口補強とは別に円形に
沿って補強筋を採用しています。

設備設計主旨

子どもの安全性、快適性に最大限配慮した設備計画としました。
空調設備は、全熱交換器を採用し、ランニングコストの低減に配慮しました。
また、屋上ひろばを最大限確保できるように、店舗用PACを分散配置し、屋外室外機置場を最小限としました。
電気設備は、保育室・共用部のコンセントを子供が触れない高さに設置しました。
合わせて子供のいたずらによる感電事故を未然に防ぐため、プラグの刃を2本同時でないと差し込めない扉付きのコンセントとしました。
子供が使いやすいように成長に合わせて、衛生陶器の高さを1~2歳児用はH500、3~5歳児用はH600と変えて計画しています。

インテリアデザイン主旨

外観の特徴であるチーズをテーマに、子ども向けのペーパークラフトを製作するデザイナーと協働し、建物のコンセプトや成り立ちを表した絵本「たてものがたり」を作成しました。
インテリアやサインにもチーズを想起させる色や形を取り入れることで、絵本の世界観を感じる保育園を実現しました。
絵本とチーズの世界観は、子どもたちや先生方から大変好評を得、建物への愛着に繋がりました。

担当

担当
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 輿石秀人、鈴木彰信、野口鮎子、高山武
構造設計 島村高平、松島成明
設備設計 龍英夫、川島尚子
電気設計 龍英夫、松村保彦、陳剛

社外受賞

2019年 第13回 キッズデザイン賞
2019年 第22回 グッド・ペインティングカラー 新築部門 特別賞