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WORKS 2015

ウェリス稲毛

用途:集合住宅
所在地:千葉県千葉市稲毛区
延床面積:93,947.13m2
地上:14階

建築設計主旨

ウェリス稲毛は、深く緑に生い茂る敷地の森、稲毛公園の緑を見晴らす丘に立地する総戸数929戸の集合住宅です。
この地は古より別荘地として賑わい、人々の交流を育んできた街です。
本計画はその風土と歴史を継承し、地域社会との共生を図り、現代の少子高齢化、情報化社会の中で希薄になりつつある人と人、人と環境の繋がりを見つめ直し、大切にし、未来へ育むことをコンセプトとしています。
立地の特性として、昔から存在し続けてきた森の稜線の緑を可能な限りありのままに残すにことにこだわり、更にこの地の豊かな生活の記憶に倣うべく共用空間を土地固有のモチーフで構成し、新たなコミュニティづくりのステージとしています。
各所に設けられた共用空間は住民のサークル活動や交流等のコミュニケーションの場所を提供しています。
またランドスケープの線形や起伏は、稲毛の風土や知性を意識し、丘に打ち寄せる波のメタファーとしてデザインの要素として取り入れています。
それによって作り出される建築・緑化空間は、多種多様なシークエンスを生み出し、住民に憩いとコミュニケーションの誘因と形成の場を提供しています。

構造設計主旨

住戸プランに影響のない範囲で柱断面を大きく確保することでコンクリートの高強度化を避け、また主筋もSD390までとし、機械式継手を使わないなど、躯体コストの低減を試みた計画としています。
杭に関しても拡頭杭を用いて、構造安全上問題とならない範囲の杭径を小さくするなどの工夫を行っています。

設備設計主旨

省エネルギー技術や自然エネルギー活用、環境に配慮した機器選定の実現を設備計画のテーマとしています。
屋上には、エネルギー源が無尽蔵で発電時にCO2などの大気汚染物質を発生させない太陽光発電システムを設置し、電力を共用部電灯・コンセント等に使用しています。
共用部には省エネルギー・長寿命のLED照明を使用することで、CO2削減効果や電気代・ランプ交換等のコスト削減を実現しています。
節水器を含め、敷地内には自然利用の井戸水を汲み上げ、災害時にも役立つ様にしています。
また、受変電は高圧一括受電を採用しており、電力会社から高圧電力を一括購入して提供する事で、入居者の皆様に電力会社より安い電力を提供しています。
エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社の販売物件のため、フレッツ光、留守モードLiteなどNTTグループの先進サービスを受けることが可能です。

インテリア設計主旨

内装計画は、自然を意識した木目を基調としたナチュラルな統一感あるデザインとし、暖かみや温もりを感じられるようなインテリアとなっています。
特にレセプションラウンジの天井から吊り下げられたファイバーアートは風と光で様々に変化し室内にいながら風の揺らぎや光の煌めきを感じられる仕掛けとなっています。
そして建築空間や緑化空間と共にそこから垣間見える、透き通るような空や清澄な風を享受し、四季の移ろい、風の香り、燦々と降り注ぐ陽光、子供たちの絶え間ない笑顔とそれを見守る親たちの微笑み、それらを自然に感じとることができます。

担当

担当
基本設計 株式会社日建ハウジングシステム
実施設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
大成建設担当者
建築設計 教誓勉、細川博史、脇田勝広
構造設計 網干眞一、岩井昭夫、中島崇裕、渡邉祐一
設備設計 小野田修二、山下盛久、大林茂
電気設計 小野田修二、秋山洋子
インテリア 星絵里香