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WORKS 2015

つながりのある家

用途:個人住宅
所在地:愛知県名古屋市
延床面積:540.98m2
地上:2階

建築設計主旨

名古屋に建つ住宅です。
廊下の無いシームレスなプラン、既存和室の保存再生、高いセキュリティが求められた為、坪庭型プランの中にセキュリティを確保しながら、空間と時の豊かなシークエンスを詰め込んだ「つながりのある家」を提案しました。
空間的に一体となった必要諸室の中に、中庭、長庭、光庭という多様な外部空間を適切に挿入し、空間的につながっていながらもシーンの切り替えができるようにすることで、空間的なシークエンスをつくりあげていきました。
加えて、極めてシンプルなデザインの中に漆喰やハンドスクレープのフローリングといった光と影をひろいやすい材料を用いることで、時のシークエンスをも感じられるようなしかけを施し、より豊かなシークエンスが生まれるようにしています。
また、こうした視覚的な空間性に留まらず、坪庭型プランを生かした外周ブレース構造の採用による構造的なフレキシビリティの向上や、外周部の断熱空気層及び2重屋根による断熱性能の向上、自然換気及び自然採光といった自然エネルギーの積極的な活用により、安全・安心・省エネ面でも基本性能の高い住宅となっています。

構造設計主旨

坪庭型プランを生かした外周ブレース構造を採用することで、構造のスリム化を図ると共に、内部空間の無柱化を行い、フレキシビリティの高い構造計画としています。
また、住宅としてはめずらしい杭基礎を採用することで、万一の地震の際の液状化に備えた計画としています。

設備設計主旨

綿密な照明シミュレーションと空調設備計画により、照明及び吹き出し口等を可能な限り建築化し、さらには和室の天井をシステム天井化すると共にその天井内に可能な限りの空調屋内機を収納することにより、可視範囲の天井から一切の点検口を無くし、設計主旨で述べた光と影をより美しく体感できる設備計画となっています。

担当

大成建設担当者
建築設計 高橋章夫、小林浩、町田晋
構造設計 網干眞一、高瀬恵美
設備設計 小野田修二、仲川純子
電気設計 小野田修二、山梨絵美