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WORKS 2010

Kafuu Resort Fuchaku CONDO・HOTEL Restaurant 無垢

用途:レストラン
所在地:沖縄県国頭郡恩納村
延床面積:225.05m2
地上:1階

建築設計主旨

2010年3月にオープンした沖縄恩納村のカフーリゾートフチャクコンド・ホテルに隣接するウエディングレストランです。

沖縄リゾートウエディングは、年々人気を増し、2001年度では1,100組程度であったものが、2010年度では10,000組に伸びる勢いです。婚礼者は本土の利用客が中心であり、東アジアからの利用客も増え始めています。
旅行を兼ねる挙式の為、一組あたりの人数が20人前後と小規模であり、披露パーティもレストラン利用が中心であるのが沖縄ウエディングの特徴です。

この施設は、フチャクビーチに面した東シナ海を一望する丘の上に位置しています。
建物は南北軸に置かれたプラットホームとキューブ状のチャペル、40席収容の創作料理レストランをアッサンブラージュした純白のコンポジションです。
この丘の上から望む東シナ海に沈む夕日は壮大であり、この施設の最大の特徴となっています。チャペルは"青の洞窟"で有名な真栄田岬に向かう軸の上に置かれたシンボリックな形態となっており、"碧のチャペル"と名付けられました。

リゾートウエディングに求められるものは、開放性であり、大自然と一体となる浮遊感です。
参列者ばかりでなく、式を見つめる全ての人々から祝福されるオープンな祝祭空間は、先行するメジャーなホテルのチャペルとは一線を画したものとなっています。

構造設計主旨

本建物は、南北に長い平面形状で、全面サッシとなっている西面には鉛直荷重を支持する直径140mmの円形鋼管柱を配置し、東面と厨房部分に耐震壁を集中的に配置することで、開放感のある建築計画に合致した架構計画としています。

耐震壁を受ける柱梁は壁と同厚とし、スラブは一方向板として中間に小梁を設けない計画とすることで、室内に柱型・梁型が出ない内部空間を実現しています。

設備設計主旨

リゾートとしての開放感と海への眺望を生かすために、機械的設備をできるだけ感じさせないことを設備計画のテーマとしています。

レストラン客席から海への方向は西向きで、眺望の最も美しい夕刻には、空調負荷が最大となります。
この対策には庇とブラインド、十分な能力の空調機で対応しています。

また平屋ながら高台に配置する本建物のために、十分な水圧を確保するため受水タンクと加圧給水ポンプにより給水しています。
空調室外機、ガスタンクと合わせて屋外設置設備は全て建物の眺望と騒音を配慮した位置に設置しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 増田裕康、桜本啓三、藤悠子
構造設計 服部敦志、尾崎功、宮本雅登
設備設計 高木淳、斧田功一
電気設計 高木淳、西村英俊
施設計画 野沢弘樹、谷口智子