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WORKS 2009

恵比寿SSビル

用途:事務所
所在地:東京都渋谷区
延床面積:9,079.56m2
地上:10階

建築設計主旨

駅前に建つ共同ビル事業の建物として、町並みに埋没しない個性を如何に付加させるかがキーポイントでした。
容積の緩和認定を受け、かつ約20mの奥行きを無柱とする事で、レンタブル比の高い平面計画としています。
単純な柱・梁の立面としないようにタイルの表情を変化させ、サッシ水切部をボーダーとして立面を締める役割を持たせました。開口は、ほぼ2.4m×2.4mと室内からの開放感を重視した計画とし、サッシ上部には空調用吸排気スリットを設えましたが、立面的に窓を一段奥に設置し、目立ちにくくしています。
敷地は東に向かってほぼ1階分の落差があったので、メインエントランスと駐車場出入口レベルを分離する事が可能になりました。

構造設計主旨

構造形式は、基準階20mロングスパンを有する事務所空間を鉄骨梁で飛ばし、CFT柱で剛性を確保した鉄骨造純ラーメン構造を基本としています。7階以上は鉄骨柱とし、部材種別を適材適所に用いています。また本建物の特長として西側と東側の地盤の高低差が1階分であるため、長期土圧を考慮し1階は外周を鉄骨鉄筋コンクリート造、内部を鉄骨造とした耐力壁付ラーメン構造の強度型としています。
基礎は、GL-7mの砂礫層を支持地盤とする直接基礎としています。支持層までの基礎下約3.5m間は、深層混合地盤改良を行い確実に建物荷重を支持する工法を採用しています。

設備設計主旨

空調は、空冷ヒートポンプマルチエアコン方式で、個別制御可能なシステムとしています。冷暖フリーの隠蔽型室内機と空調管理システムを用い各階2テナント、更にスパン単位でのテナント内間仕に対応できるシステムとしています。換気は直膨コイル付全熱交換換気扇とし、加湿も行っています。
受変電方式は高圧6.6kV2回線受電(本線・予備電源線)とし、屋上にキュービクルを設置しています。発電機は非常・保安用とし、屋上に設置しています。事務所OAコンセント容量は60VA/m2を確保しています。テナント重要電源用として15VA/m2の保安電源を各階共用分電盤に設置しています。
照明は600グリッドシステム天井器具(FHP45W2)で、設計照度700lxを確保しています。

担当

大成建設担当者
総括 河野晴彦
建築設計 尾島寛和、岸田俊一、堀江晋一
構造設計 関清豪、有山伸之
設備設計 高木健、鈴木真人、山下盛久
電気設計 高木健、小林徹也