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WORKS 2008

岡崎げんき館

用途:屋内プール、トレーニングジム、児童福祉施設、保健所、集会所、診察所
所在地:愛知県岡崎市
延床面積:8,396.93m2
地上:4階

建築設計主旨

岡崎市初のPFI事業である当施設は、「健康」をキーワードに少子高齢化対策と、地域活性化の拠点となる、健康づくりから街づくりまで貢献する複合施設として全国から注目されています。
敷地西側に残された旧市民病院の建物を全面コンバージョンし、敷地中央に配置した新設建物と、3層吹抜けのアトリウム空間で一体化させる建築としました。
「元気と活力を創造する拠点づくり」をコンセプトに、「健康づくり」「保健所」「子ども育成」「市民交流」の4つのゾーンで構成されています。人々が回遊出来る動線計画とすることで交流を促し、元気を生み出す空間としました。
外観は、岡崎らしく地域環境に調和した現代的「和風」をテーマとし、市民にとって近づきやすく親しみやすさのあるデザインとしました。また、プールサイドのサンルームは、壁と屋根のガラスが引き分けられ外部と一体となり、開放的で明るい空間を創出するなど、市民が1年中快適に利用できる施設となることを目指しました。

構造設計主旨

耐震性能は「官庁施設の総合耐震計画基準」に示される、構造体I類(必要保有水平耐力1.5倍、層間変形角1/200以内)を満足することとし、防災拠点としての安全性能を確保しました。
新設棟の構造はRC耐震壁付ラーメン構造とし、スパン約30mのプール屋根は鉄骨造としました。屋根は平行弦トラス梁をRC躯体の上に載せた複合構造とし、合理的な無柱空間を構築すると共に施工性を向上させました。
また、トラス梁中央部のフィーレンディール架構により、屋根中央部のトップライトからの採光と視認性を確保しました。
既設棟の構造はSRC耐震壁付ラーメン構造の耐震性能を再評価し、耐震壁の増設等の大規模な耐震補強を行う事なく、フレキシブルな平面計画を可能としました。
さらに、新設棟と構造体を分離することで、将来の既設棟の改修・建替に対応出来る計画としています。

設備設計主旨

当施設は、「市保健所」と「健康増進施設」の二つの用途で区分されており、それぞれの利用形態を考慮し、快適、安全、維持管理の容易性を目指した設備計画としました。
また、地球環境に配慮し太陽光発電、コージェネレーション、氷蓄熱空調、地中熱利用、雨水利用、自然通風換気等の自然エネルギーを取り入れ、LCCの縮減を図るとともに、運用の変更にきめ細かい対応を可能としました。
市保健所は、災害時の拠点復興センターとしての機能を持ちあわせています。高い耐震安全性を確保すると共に、設備機能の持続可能な仕様としました。また、建物内にあるプール水は防火用水等にも利用可能とし、敷地内に仮設トイレ(10台)を設置可能としました。

担当

担当
設計 環境デザイン研究所・大成建設設計共同企業体
大成建設担当者
建築設計 (環境デザイン研究所)仙田満、斎藤義、松木譲二、中村諭樹生、成田和弘
(大成建設)長谷部等、長谷川晃三郎、新井健太
構造設計 (大成建設)篠崎洋三、水谷太朗、吉川裕亮
設備設計 (大成建設)秋山聡、嵐城太郎
電気設計 (大成建設)前田義徳、三谷正志、山中康弘