銀座888(スリーエイトビル)
- 用途:物販店舗
- 所在地:東京都中央区銀座8-8-8
- 延床面積:7,795.05m2
- 地下:2階/地上:13階/塔屋:2階
建築設計主旨
デザインコンセプトとして「綺羅らかさ」をもつ宝石箱を目指しました。
「綺羅らかさ」を具現化するため「雲母」がきらめく石材を採用しています。また、飲食、物販、サービス、事務所の用途ごとに表情を変えながらも全体に黒い宝石箱に見えるよう上層部のガラスはブラックガラス、中間部は全体に統一されたメタリックな壁面に仕立て上げ、建物全体の表情を持たせています。
素材としては石とガラスとシルバーメタリックという3種類しか使わず、華美さをそぎ落とすことで逆に銀座の町並みに凛とした存在感を創出しています。夜は中間部全体が光の幕を形成するようLEDを仕込み、大きな光の幕を生み出しました。
テナントビルとして必須の袖看板を一切なくすことで、コマーシャリズムな表情を拭い去りよりシンプルなデザインとしています。
1階足元には金春通りに貫く街路を設けました。銀座の街に風穴を設け、より開かれた街並み形成を図っています。
構造設計主旨
基礎は地下が比較的深いためGL-15.7mの堅固な砂礫層を支持層とし安全性を確保しています。
上部構造は建築のデザインコンセプトを容易にするため鉄骨ラーメン構造としフレキシビリティをもたせています。
柱には圧縮力に強いコンクリートと引張力に強い鉄骨の長所を組合せたCFT(コンクリート充填鋼管柱)を採用し優れた耐震性を確保しました。
梁間方向はエレベーターコアに地震時の変形を抑えるための間柱を設けた以外は室内に柱のない1スパン構造としました。また、部分的に柱を傾斜させたり梁を斜めにかけるなどして、建物の有効スペースを最大限に確保できるよう配慮しています。
設備設計主旨
電気室や設備機械室は地下および屋上階に集約し、テナントビルとしての効率的な配置計画としています。
空調方式は空冷ヒートポンプパッケージによる個別空調方式を採用し、テナントフロアの小割り対応を可能としています。
銀座通りに面するテナントビルとして、飲食・物販店舗へのインフラ設備も十分な容量を確保し、多様なテナント要求にも対応可能としています。(電気・ガス・給水・厨房排気など)
セキュリティは警備会社のシステムを採用、非接触ICカードによる入退館と機械警備により夜間無人時の警備を含めて、高いセキュリティ性を確保しています。
担当
大成建設担当者 | |
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総括 | 今里清 |
建築設計 | 平井浩之 |
構造設計 | 田中勉、増田和雄 |
設備設計 | 高木健、鈴木真人 |
設備設計 | 高木健、小林徹也 |