HOME > WORKS2007 > モンテール美濃加茂工場

WORKS 2007

モンテール美濃加茂工場

用途:洋菓子製造工場、物販店舗
所在地:岐阜県美濃加茂市
延床面積:11,200.748m2
地上:3階

建築設計主旨

南北に細長い台形の敷地形状と将来増築を考慮して生産ラインは直線状とし、高効率かつフレキシビリティの高い平面計画としました。
また、周辺の山並みを見渡す南側2・3階に事務室と食堂を配置しました。
トラックヤードの並ぶ南側正面ファサードは様々な機能が表出する為、フレーム形状で纏め、出来るだけデザイン要素を抑えたシンプルなものとしています。
併設される店舗棟は、施主のヒット商品であるプチシューの包み箱の形状をモチーフとし、企業の個性を表現しました。
外観は先進技術を表出するシャープなデザインとし、内装計画では、見学者や働く人が楽しさを感じるような明るい色彩計画としています。
店舗棟は、訪れた子供達が発見の喜びと親しみを持てる様にキャラクタータイルの採用や星座の配列を模した天井照明、絵画を展示しギャラリーにもなる連絡通路等の仕掛け作りにも工夫をしました。
2階の生産エリアは、トラス構造による無柱空間とし生産ラインの変更にも自由に対応ができます。
従業員と一般来客の動線の分離、生産動線の効率化、防虫対策、結露対策、搬出入エリアの温度コントロール、原材料の搬送システムの自動化、洗浄工程の機械化等、新しい試みを取り入れ食品工場としては先進の施設としました。

構造設計主旨

敷地の支持層レベルがかなり傾斜しているので、ボーリングを密に行い杭の先端レベルを決定し、杭は既製杭のセメントミルク工法としています。
上部構造は鉄骨造の3階建で、使い勝手を考慮しブレースを用いない両方向ラ-メンフレームを採用しています。
床は全てコンクリートスラブとして積載荷重に対応できる形式としました。
耐震性能としては客先からの要望もあり、保有耐力が必要耐力の1.5倍以上となるよう部材を決定しています。
また、将来を考慮して建物西側に同程度の工場増設を可能にする配慮を行っています。

設備設計主旨

気流管理・防虫対策・結露対策・省エネ対策・拡張性・維持管理を考慮した設備計画を行なっています。
施主のニーズであるクラス10000のクリーンルームおよび製造ラインのフレキシビリティに対応したシステムを構築しました。
天井裏にキャットウォークを設置したり、主要機器を機械室および屋上に集約設置して、設備機器の拡張性・維持管理を容易にしています。
省エネ対策として、クリーンルームの導入外気を夜間に半分にするモード、全熱交換器、人感センサーによる照明の発停を採用しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 下村真一、横溝成人、伊藤昇
構造設計 川田雅義、宇田川公男
設備設計 後町智雄、竹内伸介
電気設計 後町智雄、根本昌徳