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WORKS 2007

仙台ファーストタワー(I期)

用途:事務所
所在地:宮城県仙台市青葉区
延床面積:24,338.93m2
地下:1階/地上:24階

建築設計主旨

当建物は、「杜の都・仙台」のメインストリートである青葉通と東二番丁通の交差点という、都市形成上極めて重要な場所に位置します。仙台市で初めての都市再生特別地区での都市計画認定を受けた注目のプロジェクトです。施設創りの狙いは、「都市に貢献する施設創り」をキーワードとして、仙台の顔としてランドマークとなる外観デザイン、人が集え賑わいを演出できる施設空間の創出を目指しました。施設構成は都市ゾーニングに合わせて高層の事務所棟と低層の商業棟を配置し、それらを二段階開発することで既存テナントへの配慮を行い、発注者側にとっても事業を円滑に推進することができました。
外装は、Low-Eガラスとアルミ形材パネルによる、横ラインを強調したアルミユニットカーテンウォールを採用し、特徴ある外観デザインを実現しました。また事務室の柱配置を工夫する等により、眺望・ワイドビューを確保した快適な内部空間となりました。
第Ⅱ期工事となる商業施設棟は、賑わい創出のための光あふれる屋内広場(アトリウム)や緑あふれる屋上庭園を併設し、市民の方々が集え憩える施設計画となっています。

構造設計主旨

当建物は、高層の事務所棟、アトリウム棟及び、低層の商業棟の構成となっており、高層棟とアトリウム棟は地下1階柱頭部に免震装置を配置した免震建物としています。免震システムは、「弾性すべり支承」と「積層ゴム支承」とを組み合わせた免震工法を採用し、弾性すべり支承が負担する重量と積層ゴム支承が負担する重量の割合を適切に調整することで建物の揺れの周期を長周期化し、大地震時の揺れ(加速度)を小さくしています。
高層棟はアスペクト比(高さ幅比)が極めて高い為、柱には、「コンクリート充填鋼管構造」を採用し、変形を抑えるとともに耐力を確保しています。
また、居住性を向上させる為に、下層階にはオイルダンパーを配置した制振構造としています。

設備設計主旨

当建物は、各階に設備バルコニーを設けることで、高層ビルの空調方式に個別対応が容易なパッケージ方式を採用することが可能になりました。設備バルコニーの外部からの見えがかりや機器のショートサーキット防止のために北側ファサード及びフード形状を考慮しています。
事務室のペリメータにはパネルヒーターを配することで、冬期のコールドドラフトへの配慮を行い居住性を向上させています。
天井にはグリッド型システム天井を採用、FHP45W×2灯用照明器具を配置し、机上面照度700lxを確保しています。
事務室扉に非接触IC式カードリーダーを設置し、専有部のセキュリティ性の向上をはかっています。
また4~23階の事務室内の外周幕板部にトラフ型照明器具を配置し、外観の演出効果を高めています。

担当

大成建設担当者
総括 橋本緑郎
建築設計 藤尾健之、塩谷尚斉
構造設計 三沢政範、網干眞一、本多和人、井之上太
設備設計 榎並顕、山本進
電気設計 宮嶋禎朗

社外受賞

2010年 平成21年 照明普及賞 優秀施設賞