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WORKS 2006

皇學館大学創立百三十周年再興五十周年記念総合体育館

用途:大学(体育館)
所在地:三重県伊勢市
延床面積:5,473.25m2
地上:2階

建築設計主旨

三重県伊勢市にある皇學館大学の総合体育館。各種室内競技の公式ルールに則ったコートサイズ・天井高さを確保したメインアリーナを始め、サブアリーナ、柔道場、剣道・薙刀道場、トレーニングルームといった様々な室内スポーツのための機能を備えています。
マッシブで白い2つのアリーナボックスの間に、クリアな表情のエントランスブロックを配したシンプルでモダンな外観はキャンパスの新しいシンボルとなっています。
メインアリーナの大開口部は、室内の開放性だけでなく外部からの視認性も高く、明るくオープンなアリーナを実現しています。
利用者を心地よく迎え入れてくれる明るいエントランスホール、ライトコートに面した多目的スペース、等身大のアスリートシルエットをモチーフとしたスポーツグラフィックサインによる主要諸室への誘導など、開放的で親しみやすい施設を目指しました。

構造設計主旨

構造形式は屋根架構を鉄骨造、下部架構を鉄筋コンクリート造としています。
メインアリーナ屋根架構は広々とした軽快なスポーツ空間を実現するため、スパン37.8mの張弦梁構造としています。張弦梁のテンション材には直径56のロッドを採用し、屋根仕上材・鉄骨自重などの固定荷重による変形を抑えた完成形状とするため、施工時に張力導入工事を行っています。
またサブアリーナ1階の柔剣道場はスパン17.4mの無柱空間が必要となり、2階サブアリーナでのバスケットボールの振動・防音を考慮し、プレストレストコンクリート造の大梁を採用しています。
エントランスのガラスカーテンウォール下地にフラットバー、つなぎ材にロッドを使用することでガラスの透明感を極力損なわないデザイン空間が実現しました。

設備設計主旨

メインアリーナ、サブアリーナ、柔道場、剣道・薙刀道場といった各競技室、多目的スペース、エントランスホールなど主要諸室は自然エネルギーを有効利用した自然換気主体の換気設備を採用することで、環境負荷の低減を目指しました。
特にエントランスホールは南西向き吹抜けのカーテンウォールに面した温熱環境的に条件の悪い空間ですが、温熱気流シミュレーションにより、自然換気窓の適所への配置、カーテンウォールの電動ロールブラインドによる日射遮蔽、上部熱溜まり部分の効率的な強制機械排気を行うことで、空調を設けない自然換気を主体とした換気のみの空間を実現しました。

担当

担当
キャンパスマスタープラン 株式会社日本設計
設計大成建設株式会社一級建築士事務所
工事監理監修 株式会社日本設計監理
大成建設担当者
建築設計 川村信之、山﨑信宏
構造設計 篠崎洋三、板矢崇志
設備設計 奥津健治
電気設計 中村賀紀

社外受賞

2007年 第1回 愛知県建築士事務所協会建築賞 会長賞