シギラベイサイドスイート
- 用途:リゾートホテル
- 所在地:沖縄県宮古島市
- 延床面積:9,240m2
(新築棟5,070m2、改修棟4,170m2、全88室) - (新築棟)地上4階
(改修棟)地上6階
建築設計主旨
本計画は、宮古島のシギラ湾を望む丘陵地に立つ、"オールスウィートタイプ"のリゾートホテルです。全室オーシャンビューとし、上階にいくごとに建物をセットバックさせて各室に開放性の高いテラスを設けるなど、全体として変化に富んだ彫りの深い外観としています。
南洋樹に囲まれた車寄せからエントランスへと続くアプローチは、池を配した渡り廊下など水の演出によって宿泊客の期待感をより高めています。又、ロビーは屋外を身近に感じる、程よいスケール感でまとめ、プライベートな大人のリゾートを意識した造りとしました。
内外装に使用した琉球石灰岩や東南アジアからの輸入材がアジアンテイストを奥深いものとし、"オールスウィート"にふさわしい落ち着きと高級感を演出しています。
屋外にはプールやジャグジー、サウナを設け、それらを囲むようにレストラン、バーラウンジ、テラス席を配置して、南国ならではのオープンエアの飲食スペースを提供しています。
客室は、全室に屋外に面したバスルームを設けており、中でも南国のガゼボスタイルをイメージしたデイベッドは、気ままな滞在を楽しめる空間として、沖縄リゾートの新しい客室スタイルの提案となっています。
構造設計主旨
鉄筋コンクリート造の4階建で、XY両方向共、耐震壁付きラーメン構造となっています。建物上階がセットバックしている関係から、柱スパンが小さく壁量も多いので計算ルートとしては、ルート1の強度型設計を採用しました。
基礎は直接基礎としていますが、支持層がやや深いのでラップルコンクリートによる地盤改良を行っています。また、敷地東側で支持層が深くなっている部分は、深礎杭としています。建物の塩害対策として、躯体外周面については、鉄筋のかぶり厚さを通常より10mm増しとしています。
設備設計主旨
離島の保守・維持管理を考慮して、個別での運用・バックアップをコンセプトに、給湯は給湯器連結型のセントラル給湯、空調は共用部を空冷マルチエアコン、客室をルームエアコンとしています。また受水槽容量は断水対策として1日分、屋外機器は重耐塩仕様としています。
電気設備は、停電が多い地域柄、非常用を兼ねた発電機に電力を2日間連続供給できる燃料を確保しています。外構照明は、南洋樹の陰影を意識したライトアップにより、リゾートのくつろぎと癒しのプライベート空間を演出しています。
担当
担当 | |
---|---|
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
レストラン・バー内装 | スポイルアソシエイツ |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 古川公昭、塩見俊明、今村衣井子 |
構造設計 | 浅山長生、森田泰治 |
設備設計 | 安田泰 、山下盛久 |
電気設計 | 中村和久 |
FF&E | 塚原香 |