金沢大学自然科学系図書館南福利施設
- 用途:大学(図書館)
- 所在地:石川県金沢市
- 延床面積:10,672.23m2
- 地下:1階/地上:4階
建築設計主旨
この計画は金沢大学の角間IIキャンパス総合移転事業の一部であり、金沢市街からアプローチすると正面に位置する図書館棟が公募されたものです。同事業は自然科学系図書館の整備と13年間の維持管理を行うPFI事業です。
施設は購買店舗・学生食堂・特別食堂等の厚生施設、会議室、図書館で構成されています。
図書館部分は3層となっており、研究個室・演習室のあるフロアを「創のフロア」、図書館への入り口・貸し出しカウンターのある「動のフロア」、貴重資料書庫・開架・閲覧室のある「静のフロア」。フロアごとに特長づけをしています。
また、48万冊を収納する自動出納書庫を備えており、カウンターからの指示で目的の本を自動的に取り出すことが可能です。
構造設計主旨
主体構造形式は耐震性、経済性、耐久性、振動抑制および遮音への考慮から鉄筋コンクリート造を採用し、耐震壁を効果的に配置することによりバランスのよい構造としました。
また、循環型社会形成を目的に環境負荷の低減を目指し、床版・外壁等のプレキャスト化による型枠材の削減や、杭工法に産業廃棄物の発生しないオールケーシング工法の採用で掘削土を再利用しました。
設備設計主旨
図書館吹き抜け部分にスインドウを設け、夏期夜間に低温の外気を取り込み、昼間その熱を回収するナイトパージを行なっています。また暖房時、吹き抜け部の暖気溜まりをファンにより吹き下ろし、大空間の平均温度化を図り、省エネと快適空間を保っています。
照明計画においては、図書館の運営形態に応じたスケジュール制御、調光制御を行なうことにより省エネルギー化を図りました。
担当
担当 | |
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設計 | 株式会社山下設計・大成建設株式会社設計共同体 |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 河野晴彦、田中勉、土井健史 |
構造設計 | 井上哲士朗、藤野宏道、松本修一 |
設備設計 | 笹島修二、輿水充、宮本敬介、湯浅孝 |
電気設計 | 笹島修二、岩内正巳、松村保彦、小林徹也 |
社外受賞
2009年 | 日本建築学会作品選集2009 |
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