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WORKS 2005

あいおい損保御堂筋ビル

用途:事務所
所在地:大阪府大阪市中央区
延床面積:18,979.79m2
地下:2階/地上:11階

建築設計主旨

シンボルストリート-御堂筋-に立地する次世代オフィスとして、「御堂筋の格を継承する」、「テナントニーズの変化に対応する」、「環境に配慮する」、の3つのコンセプトを軸に設計されています。歴史ある御堂筋は、緑あふれる豊かな空間性と、ビジネス街としての格を持ち合わせた街並みが形成され、新しい建物はその格を継承し、未来へとつなげる役割を担います。外観は、御堂筋の空間性・格を表現する彫りの深い縦連窓とし、低層部分の石フィンは、御堂筋に新しい石のイメージを与えるために、石を異化した使い方をしました。また、彫りの深いPC板や石フィンは、ルーバーとして機能し、外壁の熱負荷を軽減しています。オフィスの天井高さは3000、伸びやかなオフィス空間とするだけでなく、様々な空間の演出が可能となりました。多様なニーズ、絶えず変化するニーズに対応できることが、建物の価値を高め、御堂筋と共に永続的に生きる建物となります。

構造設計主旨

架構方式は鉄骨造純ラーメン架構とし、柱部材に耐力・変形性能に優れた鋼管コンクリート柱(CFT柱)を採用することにより、広い無柱空間性を実現しました。
さらに大梁部材端部の強度と変形性能を向上させるため、梁端部フランジを拡幅する設計を行っています。その拡幅補強として、サイドプレート補強方式を採用しました。
サイドプレート補強方式については、当社技術センターで鉄骨梁端部の性能実験を実施し、梁部材の変形能力の確認、製作方法の確認を行っています。
また、各階毎に重荷重ゾーンを設け、各種テナントに対応できるように配慮しています。

設備設計主旨

3つの設計コンセプトを実現する様々な技術を採用しました。オフィスビルの「格」に通じる、安全・安心なオフィスビルを実現するために、2回線受電や発電車でのバックアップ対応が可能とし、「テナントニーズの変化に対応」できるよう、光ケーブルの実装、空調・照明の小割対応、24時間入退館可能なセキュリティシステムを採用しました。また、「環境に配慮する」ために、階段室利用による温度差換気を採用し、自然換気推奨表示パネルを各階に設置する等、利用面にも配慮した自然換気システムを構築しました。夜間、休日時等の小負荷時には、ダクトを切り替える事により個別空調機のみで全域空調が可能な「切替ダンパーによるインテリア・ペリメータ切替空調」としました。
また、空調還気と排煙のダクトを兼用する為の「空調還気/排煙兼用の切替ダンパー」について日本で初めて日本建築センターの防災機器性能評定を取得し、設置しました。これにより天井内のダクトの削減が可能となりました。

担当

大成建設担当者
建築設計 今里清、井深誠、真銅博司、北岡 治
構造設計 古田新、高橋克治、小椋克也
設備設計 澤田章、石河信治、安藤一成、濱田憲一、小畠忠久
電気設計 澤田章、加藤文都、星野顕