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WORKS 2004

東京経済大学戸田艇庫

用途:大学(艇庫、合宿所)
所在地:埼玉県戸田市
延床面積:824.84m2
地上:2階

建築設計主旨

戸田漕艇場内の大学・企業の艇庫が立ち並ぶ公園内の敷地にある艇庫、合宿所の建替計画です。
昭和に立てられた漕艇場の建物の建替時期に来ており、他団体の艇庫も一斉に立替えが進む中、東京経済大学としての存在感をどのようにだすかがデザインのポイントとなりました。
押出成形セメント板をメイン使用した建物に、水平方向に伸びる庇・バルコニーと、大きな開口部を設けることで、東京経済大学の国分寺キャンパスのイメージを継承し、かつ、伝統的な漕艇部の建物であることのアイデンティティーを確立するようにしました。
どこまでも続く静かな水面を音もなく切りさくボードが、日々目の前を進む中、漕艇部の建物としてふさわしい明るくシンプルな建物として、一風景を作っています。

構造設計主旨

都市公園内の建設計画のため、軽量な構造である鉄骨造を採用しました。艇庫内の自由度を確保するため両方向共純ラーメン構造とし、柱脚は床面にアンカーボルトが出ないようにベースプレートレベルを下げた露出型としています。また、建物正面はボートの出し入れに邪魔にならないよう16mのロングスパンを無柱として大きな開口を実現しました。同じく正面バルコニーは片持ち梁を短ピッチで設置することにより、梁成125mmと小さく抑えています。基礎は直接基礎とし、GL-1.0mの粘土層を支持地盤とする独立基礎としました。

設備設計主旨

合宿室など小部屋の空調は各室ルームエアコン、食堂は空冷ヒートポンプパッケージ+全熱交換器とし、共用部含めて個別制御を可能として省エネに配慮しました。また、学生の方々が容易に運転及び管理出来る様計画しました。
電気は低圧引込を前提としたため、省エネに配慮し、照明点滅の細分化、廊下の千鳥点滅、トイレ人感センサーなどにより無駄な点灯を少なくしています。照明器具は高効率で、建物形状に合うシンプルなものを選択しています。

担当

大成建設担当者
建築設計 荻野邦彦、山東耕太
構造設計 川村東雄、佐藤啓治、岩井昭夫、渡辺淳一
設備設計 笹島修二、湯浅孝、宮本敬介
電気設計 塚田文哉
関東支店作業所 水野享、井上義夫、北沢倉光