高松シンボルタワー
- 用途:事務所、多目的ホール、商業施設、国際会議場
- 所在地:香川県高松市
- 延床面積:13,430.98m2
- 地下:2階/地上:30階
建築設計主旨
本建物は、高松市の臨海地区であるサンポート高松地区に位置し、香川県・高松市・民間が一体となり人・情報・文化の拠点として計画されました。四国一の高さ150.3mを誇り、地域のランドマークとして、また地域活性化の起爆剤として期待された大型複合施設です。
タワー棟とホール棟の間に位置するデックスガレリアは、棟間をつなぐコミュニケーションデッキやオープンホワイエが折り重なる半屋外空間となっており、人々が自由に行き交う立体的な街路空間が展開しています。
このデックスガレリアにより複合する各施設が有機的に結びついて建物の隅々まで賑う、市民が楽しめる空間を提供できるように配慮しました。
構造設計主旨
タワー棟は制振構造、ホール棟は地下1階柱頭位置での免震構造を採用し、高い耐震安全性を有する建物として計画しています。
タワー棟の各階にはブレース型オイルダンパーを配置し地震時応答と強風時の風揺れの低減を図り、さらに頂部には2台の制振装置を配置して、アスペクト比が大きい建物短辺方向の強風時の居住性を確保しています。
ホール棟は免震構造の採用により高い耐震安全性とともに、耐震設計上の制約から開放された自由な建築計画と軽快なデザインを実現しています。
設備設計主旨
本建物には、国際会議場等の県施設・ホール等の市施設・店舗・オフィス等、性格の異なる施設が計画されていますが、中央監視設備・照明制御設備・空調制御設備・防災設備・防犯設備はオープン化された統合ネットワークによりシステム統合され、より有効な施設管理を実現しています。
タワー棟9~28階のオフィスフロアには、東・西面の窓のオペレーターで自然換気による外気取入れが可能な仕組みを導入しています。また、上昇気流による自然換気の効果を増大させるために、南面に「ボイドシャフト」と呼ぶ吹き抜け空間を配置しています。
タワー等の屋上には定格容量10kwの太陽電池モジュールが設置され、商用電源との系統連携が行われています。
担当
担当 | |
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設計・監理 | 松田平田設計・NTTファシリティーズ・A&T建築研究所・大成建設設計共同企業体 |
大成建設担当者 | |
建築設計 | 久保勝彦、杉岡英幸、山本実、安本善理 |
構造設計 | 網干眞一、早部安弘、豊田祥之 |
設備設計 | 嵐城太郎 |
電気設計 | 出野昭彦 |
社外受賞
2006年 | 日本建築学会作品選集2006 |
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2008年 | 第11回 公共建築賞優秀賞 |