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WORKS 2004

AIR HUT

用途:診療所、住宅
所在地:千葉県流山市
延床面積:519.62m2
地上:3階

建築設計主旨

1階を内科のクリニック、2・3階を3世代6人家族のための住宅の構成とした計画です。

ファサードは金属メッシュと樹木の連続。それらが2層のボリュームを形成し、その上に3階の住空間が軽やかに載っています。ファサードを構成するスクリーンは、1階のクリニック待合室で視線を制御しながら緑を近くに感じられる空間をつくり、寝室や水廻りなどの生活空間を配置した2階ではプライバシーを確保しつつ光や風を取り込む機能を果たしています。

周囲より高く見晴らしのいい3階には、リビングルームを配置。スチールフラットバーフレームとそのスパンに合せた可動サッシによって360度眺望を獲得しています。フラットバーフレームは外部側に配置されており、それによりリズミカルで軽やかな外観と、地上からの視線を程よくを遮るプライバシー効果を得ています。また庇(梁)部分をと合せた日影効果と、どこからでも風を取り込める可動サッシの配置によって、最上階にありながら快適な住環境を確保しています。

層ごとに異なるシーンが積み重なる構成の中で、1つのまとまったキャラクターを持つこと。視線や光、風などをコントロールし、それぞれの空間にふさわしい周囲との関係性を確保すること。ここで生活し、仕事もする、時には1日中ここにいる家人のため、そしてここを訪れる患者や来客のために、それらが最も大切なことだと考えました。

構造設計主旨

層ごとに求められる空間に最適な構造形式を与え、それらを連結させて全体を構成しています。診察の機能性から1階はRC壁式構造、プライバシーと間取りの自由性から2階はRC壁式ラーメン構造としました。眺望の開ける最上階は、視界を最大限確保できるよう鉄骨プレートを採用したプレートコラム構造としました。

設備設計主旨

設備機器および配管・配線等のメンテナンス性を重視し、医療技術の進歩(クリニック)や生活スタイルの変化(住宅)に対応できるよう計画を行いました。
同時に、生活空間の中での設備の「見え方」を考慮し、デザインと設備の融合を図っています。

担当

大成建設担当者
建築設計 山内信尚、加藤純、東聖子
診療所計画 村田幸一、西宮浩司
構造設計 前澤澄夫、平山浩史
設備設計 笹島修二、上田泰史
電気設計 堀雄二
医療機器コーディネート 村上和彦、樋口浩司