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TRAINING PROGRAM / STUDENT SQUARE

「神泉プレイス」見学

永井 秀幸(建築)
2004年入社



平方向に約1mと比較的狭いピッチに割られたハイサッシ、またその裏側の化粧方立、南西側隣地境界線に沿った最上階軒下まで延びる垂直壁、またこの壁と北東側外壁の端部に穿たれたスリット、さらにはスパイスとして水平方向に走るブリーズソレイユ、そしてその先端のアルミの水切りといったエレメントによる建築の垂直性の強調が、足元の歩道を通行する歩行者からの眺めにおいては威圧感を低減し、また首都高を通行する車内からの眺めにおいては水平方向の運動と鋭い対比をなすことで建築の存在感を増すといったかたちで、非常に効果的に働いていると感じた。

さらには、ハイサッシ・ブリーズソレイユはそれぞれエアバリアシステム・日射の緩和といった省エネルギー技術と不可分のものであり、日頃特に環境問題に関心を持ち、しかしそのための技術を単に要素として建築に付随することで意匠を損なうのではなく融合させることで相互に価値を増すことを目標としている自分自身にとって、非常に示唆的であった。