サッシ工場見学
- 協力:新日軽株式会社船橋工場
田中 哲平(建築)
2004年入社
今回は、アルミ押し出し材の製造過程のほとんどを見ることができ、アルミサッシに関する理解を深めることができた。前回の工場見学でも、サッシ工場を見学したため、見学した内容が重複するのではないかという懸念もあったが、講義・見学の内容が、重ならないように組まれており、前回の見学に加えて、さらに知識が深まったように思う。また、同じサッシを扱う工場同士の比較で両者の差異を感じることができたのが有意義だった。
生産ラインについては、前回工場とほぼ同じであったが、使用機材や、製品の流れ等が微妙に異なっているのが分かった、どちらの方が生産効率が良いかは一概には言えないだろうが、生産設備の配置の重要性を確認することができた。
また当工場では、住宅メーカー用のサッシを取り扱っており、ガラスまで嵌めた状態での出荷に特色があるとの事だった。アルミサッシとプラスチックサッシを併せて使用するアルプラサッシは、断熱、遮音性にも優れているとのことで、ロール式の網戸などと組み合わされて、住宅などに多用され、生産にも重点を置いているように思われた。
講義では、アルミの電解処理、表面加工の詳細な説明があり、様々な処理の組合せで、要求された機能に応じた表面加工を行うのに、実際どのような方法が用いられているかを、詳しく説明して頂いた。また、ダイラインを処理するマット処理加工等の説明もあり一見差異のないように見えるサッシでも。社によって固有の技術があるということが理解できた。また、後半では、カーテンウォール全般についての概論があり、非常に勉強になった。サッシを扱う工場として、カーテンウォールというものの現況を理解し、将来的な展望を見極めようとする姿勢も伺うことができた。
今回の見学では、同じサッシを扱う工場でも、出荷体制、加工技術、原材料、取り扱う製品など、様々な差異があるということが理解できた。これらの差異を完全に把握するとという事ではないにせよ、それらの長所、短所を的確に判断し、その時の設計に適った製品、業者を的確に判断するということも、これからの業務では必要になってくるという事が、良く理解できた。