2021.06 「コモレ四谷」が日本都市計画学会学会賞計画設計賞を受賞
当社共同設計・当社施工作品の「コモレ四谷」が2020年度日本都市計画学会賞計画設計賞を受賞しました。
公益社団法人日本都市計画学会が主催する当賞の計画設計賞は、都市計画に関する計画、設計、事業などに関する近年の作品で、都市計画の進歩、発展に顕著な貢献をしたものを表彰するものです。
公益社団法人日本都市計画学会:
https://www.cpij.or.jp/
コモレ四谷
起伏に富んだ四谷の地形と隣接する外濠公園の緑を敷地内に連続
敷地北側に緑豊かなオープンスペース「コモレビの広場」を配置し、四ツ谷駅側の都市的な表情とは異なる空間を計画
外濠から緑を取り込んだ「コモレビの広場」から盛り上がった段丘状の多用途な低層部
JR四ツ谷駅側、南東面ファサード。シャープで透明感があり、空に軽やかに伸びる超高層オフィス棟
駅前初の超高層オフィスビル
東京・四谷の新たなランドマークとなる、超高層オフィスビルを中心とした大型複合開発です。
多機能・多用途な低層部は、隣接する江戸城外濠の豊かな緑と大地の起伏をそのまま敷地に取り込むように、段状に盛り上がる有機的な緑の建築として計画を行いました。そこから隆起するオフィス棟は、ガラスと金属からなるシャープなファサードデザインとし、ボリュームを分節することで空に溶け込む軽快なスカイラインを形成し、街の景観との調和に配慮しました。
ランドスケープ計画
敷地北側には約3,300m2の緑豊かなオープンスペース「コモレビの広場」を配置し、四ツ谷駅側の都市的な表情とは異なる空間を計画しました。
「コモレビの広場」に面する低層部は段丘、大地をイメージさせ、広場に対し外壁をセットバックさせて、屋上緑化を配置することで建築とランドスケープが一体となる計画を行いました。
受賞理由(日本都市計画学会より)
本プロジェクトは、新宿区四ツ谷駅前において、小学校の統廃合、財務省官舎の廃止を契機に、市街地再開発事業を用いて、国公有地の有効利用、地域の防災性の向上、駅前のにぎわい交流拠点の形成を行った事業であり、以下の点で優れている。
- まちづくり協議会発足以来 15年以上を要し、170者を超える地権者の意向を調整しつつ、社会的なニーズに即し事業を完遂したこと。
- 「みどりと都市の立体的な融合」というコンセプトの下、広場や立体的な緑化等ボリューム感のある緑地空間を確保、防災拠点としても施設整備を行ったこと。
- 新たな公民連携手法として、公募により民間事業者が都市計画決定段階から参画する「事業パートナー制度」を創設したこと。
- 商業施設や住宅、オフィスの設計やリーシング、管理運営計画において、民間事業者のノウハウを活用しつつ、円滑な事業実施や管理運営体制の工夫をしたこと。
以上のように、本件は新たな手法を用いて充実した都市空間を創出したものである。
建築主 | 独立行政法人都市再生機構(UR都市機構) |
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所在地 | 東京都新宿区四谷一丁目50番地 |
用途 | 事務所、物販店舗、飲食店、共同住宅、大学、集会場 |
構造 | 鉄骨造、鉄筋コンクリート造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、制振構造) |
規模 | 地下3階、地上31階、塔屋1階 |
敷地面積 | 17,931.82m2 |
建築面積 | 10,309.36m2 |
延床面積 | 139,330.85m2 |
工期 | 2016年9月~2020年7月 |
基本計画 | 日本設計 |
基本設計、総合監理業務 | (デザインディレクション、工事監理、環境アセスメント) 日本設計・三菱地所設計共同企業体 |
実施設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
照明デザイン | シリウスライティングオフィス |
施工 | 大成建設株式会社東京支店 |
設計担当者
建築設計
横手真一郎
建築設計
真銅博司
建築設計
雨宮廣明
ランドスケープ
神田祐樹