2021.05 「La・La・Grande GINZA」が日本建築仕上学会賞作品賞を受賞
当社設計・施工作品の「La・La・Grande GINZA」が、2020年度日本建築仕上学会 学会賞 作品賞を受賞しました。
日本建築仕上学会が主催する学会賞の中の作品賞は、国内に竣工した建築作品において、社会的、文化的見地から極めて高い水準が認められ、作品全体および建築仕上げの面から、学術・芸術・技術の総合的発展に寄与する優れた作品に授与する賞です。
日本建築仕上学会:
http://www.finex.jp/
La・La・Grande GINZA
4階オフィス
銀座みゆき通りから1筋入った4m道路に面する商業テナントビルです。
間口12×15m、絶対高さ制限18mの敷地におけるデザインの要点は3つあります。
- オーナー目線での高い事業性=近接する建物や狭い道路、絶対高さ制限の制約下での、最大階数(地上6階)と最大床面積の確保
- テナント目線での高いユーザビリティ=小さな階高を払拭する大きな空間気積と使いやすいフラットな貸室の構築
- 双方の目線での銀座という場所が持つ価値の享受=隣地のオープンカフェと連続し、インテリアと都市が自然に繋がるオープンな建築の実現
貸床面積が最大となる計画を行うと、ファサードには、避難階段・EVホール・エントランス・避難バルコニーが並びます。
この4つの機能を、慣習的な形からずらし、縁側の質を持つ、ひとつのファサード空間で作ることにしました。
一方で、このビルは一般的なテナントビルと同様にスケルトンの状態で竣工しています。
仕上とも躯体ともとれるコンクリートの未完成のビルは、街の側にもインテリアの側にも属することのできる縁側空間を持つことで、テナント設計を受入れ、街の変化と共に永遠に作り続けられる建築となります。
それは、ここを使う人々だけでなく、この街のデザインへとつながっています。
選考者による講評(抜粋)
商業テナントビルであり、道路に向かって大きなガラス面やガラスの手摺りのバルコニーがあるため、各階のテナントがそれを使って各社のアピールをしたくなることを考慮する必要がある。
各社が勝手気ままに主張するとせっかくの入居者全ての財産でもあるシンプルなファサードの美しさを活かせなくなる。
このことをしっかり押さえて取り決めを行って、地上階に全テナント名の入った照明をおいて案内としている。
建物の立地と用途を十分に考慮した上で、各部のディテールを昇華させ、シンプルで崇高ともいえるファサードを持つ建築を都心の路地に実現しているのが見事である。
建築主 | フジイ興産株式会社 |
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所在地 | 東京都中央区銀座6-3-18 |
用途 | 物販店舗、飲食店 |
構造 | 鉄筋コンクリート造 |
規模 | 地下1階、地上6階 |
敷地面積 | 183.19m2 |
建築面積 | 147.62m2 |
延床面積 | 962.90m2 |
工期 | 2016年5月~2017年12月 |
設計 | 大成建設株式会社一級建築士事務所 |
施工 | 大成建設株式会社東京支店 |
詳細 | NEWS: 2018.12 「La・La・Grande GINZA」がグッドデザイン賞を受賞 https://www.taisei-design.jp/de/news/2018/12_01.html 2020.02 2019年度日本建築家協会優秀建築選(100選)に5作品が選出 https://www.taisei-design.jp/de/news/2020/02_01.html 2021.01 「La・La・Grande GINZA」が日事連建築賞優秀賞を受賞 https://www.taisei-design.jp/de/news/2021/01_01.html |
建築設計担当者
中藤泰昭
高岩遊