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2020.07 「JR東日本ホテルメッツ札幌」が日本免震構造協会賞を受賞

JR東日本ホテルメッツ札幌

当社設計・施工作品である「JR東日本ホテルメッツ札幌」が、第21回 日本免震構造協会賞 作品賞を受賞しました。
一般社団法人日本免震構造協会が主催する当賞は、免震構造の技術の進歩及び適正な普及発展に貢献した貢献した個人、法人及び団体に対して表彰することを目的としています。
その中で作品賞は、新築、改修等は問わず、免震構造等の特質を反映した格別に優れた建築物等の実現に主たる貢献を行った個人、法人及び団体に贈られるものです。

JR東日本ホテルメッツ札幌

剛な上部構造と柔らかい免震構造の組み合わせは、上部構造の揺れを最小限に抑えることができる最も理想的な構造システムの一つです。
建築計画上必要となる間仕切り壁や外壁を壁柱構造として有効に利用することで極めて剛性の高い上部構造とし、L2地震時に層間変形角を 1/1000以下、応答加速度を100gal程度に抑える計画としました。
基準階の客室レイアウトに合わせて井桁状に壁柱を配置し、客室内に柱型梁型の出ないプランを実現しました。
壁柱は以下の部分に配置し、機能と構造の融合により豊富な壁量を確保しました。

  1. 客室間の戸境壁
  2. 客室と廊下の境界を利用したフィーレンディール架構
  3. コアを利用したコア壁妻面の外壁電気設備の特徴
また、客室エリアについては戸境壁(スパン9m)と客室廊下間の境界壁で支持される 3辺固定スラブ(300mm厚の中空スラブ)によって外周に梁型の無い開放性の高い空間とし、建物コーナー部には300N級の超高強度コンによる細柱(φ300mm)を採用し、浮遊感のあるファサードとしました。
以上の工夫により、フラットな構造体がそのままファサード・インテリアとなる、開放性の高い新しいホテルデザインを実現しました。
※その建築物が受けるであろう過去、将来にわたって最も強い(500年程度に1回程度起り得る)と考えられるレベルの地震

建築主 株式会社YREマネジメント
所在地 北海道札幌市北区北7条西2丁目5番3
用途 ホテル
構造 鉄筋コンクリート造(免震構造)
階数 地上13階
敷地面積 767.40m2
建築面積 606.10m2
延床面積 6,735.08m2
客室数 206室
工期 2017年7月~2018年12月
設計 大成建設株式会社一級建築士事務所
施工 大成建設株式会社札幌支店
詳細 WORKS:
https://www.taisei-design.jp/de/works/2019/metssapporo.html
設計担当者

構造設計
藤山淳司

建築設計
中藤泰昭