HOME > NEWS2019 > 2019.05 「マリンワールド海の中道」がBELCA賞を受賞

NEWS2019

2019.05 「マリンワールド海の中道」がBELCA賞を受賞

マリンワールド海の中道

「マリンワールド海の中道」(改修時 当社共同設計・共同施工)が第28回 BELCA賞 ベストリフォーム部門を受賞しました。
公益社団法人ロングライフビル推進協会(BELCA)が主催する、「BELCA賞」は、長期にわたって適切な維持保全を実施したり、優れた改修を実施した既存の建築物のうち、特に優秀なものを選び、その関係者を表彰することにより、わが国におけるビルのロングライフ化に寄与することを目的とする表彰制度です。
賞はロングライフ部門とベストリフォーム部門の2部門からなり、今回受賞したベストリフォーム部門は、社会的・物理的な状況の変化に対応して、今後の長期使用のビジョンを持って、蘇生させる、もしくは飛躍的な価値向上等をさせるリフォームがなされた模範的な建築物を表彰するものです。

マリンワールド海の中道


玄界灘水槽

滝と緑のセンターガーデン

ペンギンの丘

阿蘇の水の森

改修例:エントランスロビー改修前(左)、改修後(右)
ランドマークとして長年親しまれてきた福岡唯一の水族館「うみなか」

「マリンワールド海の中道」は、アジア太平洋博覧会(1989)に、日本海西部の海洋生態に関するレクリエーション、教育、研究の拠点を目的として、国営公園内に設置されました。
福岡唯一の水族館として「うみなか」の愛称で親しまれており、白い貝をイメージした外観は、公園に無くてはならない風景となっています。
国が設置した築25年以上の水族館における管理運営PFI(2016年度から20年間)の一環で、開館以来初めて全面閉館し、大規模リフォームを行いました。

展示の進化:九州を代表する水族館として水槽の刷新

既存の対馬暖流をテーマとした展示を、九州の海へと昇華させ、九州を代表する水族館として「うみなか」は、現在の最先端の技術による展示の刷新を行いました。

  • 玄界灘水槽の新設
    2層分の円柱水槽を完全撤去して、床を増築、激しく打ち寄せる荒波を再現した玄海灘水槽と奄美のオアシス水槽を新設しました。
  • 生物を身近に感じる展示
    ショープールのふれあいステージの新設や、ペンギンが自由に動き回る丘を整備し、生き物と触れ合ったり、より身近に感じることが出来るようになりました。
  • リゾート感を感じる空間づくり
    エントランスの上部にあったカフェテリアを全面撤去することで、見通しよく広がりのある、滝と緑のセンターガーデンを作り出しました。
  • 回遊型を目指して
    滝と緑のセンターガーデンへの視線の抜け、ショートカットなどを整備することで、回遊性を強化しました。
  • スケルトン&インフィル
    今後のリフォーム時にも容易に更新できるように軽量・乾式化を図りました。
施設快適性の向上:誰もが安心して快適に使える施設へ

「阿蘇の水の森」のコーナーをレベル差を生かした展示空間とし、スロープを改修したことにより、全館バリアフリー動線となり、誰もが移動しやすくなりました。
また、サインの多言語化、授乳室新設、オストメイト機能や化粧室の充実、男女化粧室オムツ替え対応等、来館者が快適に過ごせる環境を整備しました。

所在地 福岡県福岡市東区大字西戸崎18-28
建物所有者 国土交通省九州地方整備局、マリンワールドPFI株式会社 [PFI事業者]
竣工 1989年(1期)、1995年(2期)
竣工(改修) 2017年3月
用途 水族館
改修設計 株式会社日建設計、大成建設株式会社一級建築士事務所、株式会社九電工
改修施工 大成建設株式会社九州支店、株式会社九電工