2017.09 「品川シーズンテラス」が電気設備学会賞を受賞
一般社団法人電気設備学会が主催する「第17回電気設備学会賞」で、当社設計・施工作品の「品川シーズンテラス」が、技術部門施設賞を受賞しました。
当賞は、電気設備に関する学術と技術の進歩を図ることを目的として、特に顕著な功績、優秀な学術・施工・技術開発等の業績に対して表彰するものです。
一般社団法人電気設備学会:
https://www.ieiej.or.jp
計画の背景
「品川シーズンテラス」は、環境配慮型のオフィスビルと広大な緑地が生み出す、新しい環境共生プロジェクトとして、東京都下水道局の芝浦水再生センター敷地内の一部を借り受け、都が整備する地下の雨天時貯留施設などの上部に、合築の手法で業務・商業系ビルを建設する公有地利活用プロジェクトです。
自然エネルギー(大風量外気冷房システム、太陽光発電、太陽光採光システムなど)の活用で、環境負荷軽減と快適な室内環境を両立すると共に、涼しい外気を取り込むナイトパージや、下水熱エネルギーを利用した効率的な空調設備により、快適性と省エネルギー性能の両立を実現し、大幅なCO2削減を達成しています。
さらに、建物・エネルギー管理システム(BEMS)の活用により、CO2排出量やエネルギー使用量などを管理できる仕組みを整え、建物の環境性能評価であるCASBEEの最高水準(Sクラス)の取得、および東京都の建築物環境計画書制度の最高水準を達成しています。
電気設備の特徴
「品川シーズンテラス」は、災害時にも強い、快適な次世代オフィスビルの実現と同時に、環境負荷を限りなく減少させ
ることを目指したものであり、次のコンセプトに基づいて計画を実施しました。
- 災害に強い安全安心ビル
・信頼性の高い受変電設備を採用し、災害時への対応として非常用発電機や燃料タンクを設置。 - 自然エネルギーの有効利用
・超高層対応型太陽光採光システム「T-Soliel 100」を導入し、中層~低層階廊下で約40~50lxの照度が確保でき、スカイボイド廻りの空間に自然光の環境を提供。
・タワー屋上に約100kWの太陽光発電を配置。 - 環境配慮
・照明器具は、LED照明器具を採用。
・オフィス専有部に次世代人検知センサー「T-Smart Focus」を採用し、従来センサーでは困難だった「静止した人」を正確かつリアルタイムに検知することを可能とした、・超省エネ自動環境制御システム「T-Zone Saver」を導入し、省エネルギーに配慮。
・高機能なBEMSを導入し、エネルギー利用状況をグラフ表示し見える化。 - 高機能なマルチキャリア対応情報通信
・複数キャリアの引込みに対応できる引込管路を設置した上、公衆無線LAN、デジタルサイネージ、衛星電話などのICT設備も完備。
品川シーズンテラス | |
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所在地 | 東京都港区港南1-2-70 |
事業主 | NTT都市開発株式会社 大成建設株式会社 ヒューリック株式会社 東京都市開発株式会社 東京都下水道局 |
用途 | 事務所、飲食店、物販店、集会場、駐車場、下水道施設 |
構造 | 地上:鉄骨造(柱CFT造) 地下:鉄筋コンクリート造(免震構造) |
規模 | 地下1階、地上32階、塔屋1階 |
敷地面積 | 49,547.8m2 |
建築面積 | 9,128.39m2 |
延床面積 | 206,025.07m2 |
竣工 | 2015年2月 |
設計 | 株式会社NTTファシリティーズ 大成建設株式会社一級建築士事務所 NTT都市開発株式会社一級建築士事務所 日本水工設計株式会社 |
監理 | 株式会社NTTファシリティーズ 日本水工設計株式会社 |
施工 | 大成建設株式会社東京支店 |
詳細 | WORKS: https://www.taisei-design.jp/de/works/2015/seasonterrace.html NEWS: 2015.11「品川シーズンテラス」が都市公園コンクールで日本公園緑地協会会長賞を受賞 https://www.taisei-design.jp/de/news/2015/11_01.html 2017.05 第15回環境・設備デザイン賞2部門に入賞 https://www.taisei-design.jp/de/news/2017/05_01.html |